見出し画像

『リアルメランコリー』歌詞全文&ライナーノーツ

どうも、編集担当のツラニミズです。
2019年1月30日にリリースされたAZKiの2ndオリジナル楽曲『リアルメランコリー』の歌詞全文とライナーノーツをまとめました。


『リアルメランコリー』歌詞全文


答え教えてよ リアルメランコリー

身体と感情が交差する 
正しい自分は何?

二と三を繋いで交差する
世界は一つじゃない

いいねGoodふぁぼの数字 増えていく
盲目に正論振りかざして 首を絞める

私の生きる世界は
自分の手で選ばせてよ

真夜中のメランコリー
生まれ変わるアイデンティティー
この身が この辺が 痛いよ

うわべ面の泣きストーリー
収束してく可愛いフェイス
私は 「I」は 誰かに取って代わるの?


理想と現実が交差する
正しい私は何?

再生回数が落ちていく
”世界はどこも同じだ”

キャラ・属性 カテゴライズされていく
誰かに決めつけられたような流行りは嫌だな

私のやりたいことは
自分の手で決めさせてよ

真夜中のメランコリー
生まれ変わるアイデンティティー
この身が この辺が 痛いよ

うわべじゃないこの思い
同じじゃない詰まる思い
私は 「I」は 誰かに取って代わるの?


「流行り」と「好き」 どっちも欲しい
矛盾の自問自答繰り返してる

何番目のコピーじゃないの
永遠の夜を越えてく 未知なる世界へ

一人目の手を繋いで


真夜中のメランコリー
生まれ変わるアイデンティティー
だけどね 私は 独りじゃない

どこかの世界の君へ
私と似てる気持ちの君へ

エールを送るよ 私のために

真夜中のメランコリー
生まれ変わるアイデンティティー
この身が この辺が 痛いけど

どこかの世界の君へ
私と似てる気持ちの君へ

エールを送るよ 君と私のために


瀬名航ライナーノーツ(作詞作編曲担当)


初めまして!

『リアルメランコリー』作詞・作曲・編曲をさせていただいた瀬名航と申します。普段はボカロ曲を投稿したり、他アーティストさんへの楽曲提供などをさせていただいています。

今回オファー頂いた際、
「ネット社会での自分らしさ、数字、流行りや、
好きなことへの葛藤・悩みに寄り添って、みんなと一緒に進んでいく」

というテーマを元に制作させていただきました。

僕自身、ボカロPという肩書きを持って、ニコニコ動画YouTubeなどの
動画サイトに自分の作った楽曲を投稿する活動を今も続けています。

そのため、ネット社会における自分の身の置き方には
とても思うところがあったので、自分のことも少しだけ混ぜながら、
AZKiさんの世界観に合う歌詞を作っていきました。

好きなことをしてもなかなか評価されず、
流行りに乗らなきゃいけないのかという葛藤。
また、流行りに乗ったところで本当に評価されるのかという恐怖。
自分には才能がないという失望感。

その一方で他の仲間たちは自分よりずっと数字を
伸ばしていくことへの焦り。
周りはすごくキラキラして見える。憧れ。嫉妬。

あるいは、心無い言動・批判への恐れ。
色々な気持ちがあると思います。

最近では一億総クリエイターの時代と呼ばれるほど、
簡単に情報発信ができるようになったので、
こういうことは特別なことでもなんでもなく、
多くの人が共感できることなのだと思います。

そして、このような葛藤・悩みはバーチャルリアルに限った話ではなく、
リアルを生きる人々にも刺さることだと思いました。

この感情自体は生身の人間による“リアル”そのものであると考え、
タイトルを『リアルメランコリー』と付けました。

この楽曲には「再生回数」「いいね」「good」といった、
現代的なネットならではの言葉も散りばめています。
普段は歌詞でこういう言葉はあまり使わないのですが、
あえて比喩を使わず、どこまでもまっすぐで正直な言葉
開拓者さんに刺さってほしいという思いがあります。

曲についても、ポップでありながら、
どこかひねくれているような要素を随所に盛り込んでいます。

盛り込みすぎて一部リテイクも覚悟してデモ提出したのですが、
すんなり通ってしまったので、(ありがとうございます!)
その後も好き勝手やらせていただきました。
こういう歌詞に対して、曲では全力で好きなことに取り組む、
というアンサー的な意味
も込めています。

長々と書いてしまいましたが、まだまだここには書ききれないほどの
たくさんの思いがこの曲には込められています。

しかし、それはそれとして、この曲を聴いて開拓者さんがどう思ったか、
どう感じたかが一番大事で尊い感動
なのだと思います。

この曲を聴いた誰かが前を向くきっかけになってもらえたら幸いです。

AZKiライナーノーツ


前作の「Creating world」とはちょっと違う角度で描いた世界です。
流行り廃りの中で自分らしさってなんだろう?
ふと立ち止まって考えて思うこと。
「リアルメランコリー」はそんな情景が描かれた曲です。

今回、作詞作曲編曲すべてを担当してくれたのは瀬名航さんで、
初めてこの曲を聞いたとき不思議とAZKiのすべてを
言い当てられているような…ギクッ!とするところがたくさんありました。
それだけAZKi自身のことも描かれているし、Vtuberの世界にも限らず、
ネットの中の世界のことを伝えられる曲
だと思っているの
でたくさん聞いてもらってほしいなと思っています。

歌う上で大事にしたことは、自分らしく素直に歌うことです。
この曲の歌詞にもあるように、「私の生きる世界は自分の手で選ばせてよ」
自分を見失いがちになる世界で、自分が選んで決めてその道を進むこと、歌でもそんなことが表現できたらいいなと思って、歌いました。
その中でAZKiらしさも入れたいなと思って、瀬名さんからいただいた曲中にはなかったのですが、間奏部分には「イェーイ!ブー!イェーイ!」という掛け声を入れさせてもらいました。
良いこともあれば悪いこともあるよね?と思って、「イェーイ!」と「ブー!」にしました。この掛け声はみんなで一緒にいつかやりたいです。

今作は曲の世界観も楽しんでほしいですし、みんながどこか葛藤していることに通じそうな部分もあると思うので歌詞ひとつひとつにも耳を傾けてほしいです。

そして、同じ想いを抱えている人へのエールとなる曲となりますように。

開拓者のみんなと、これからも自分らしさを忘れずにたくさんの道を開拓していきたいです。

AZKi


この曲を受け取ってくれたあなたへ

「このコンテンツには人間がいます」
引用元:MonsterZ MATE ch/オールナイトしないニッポン 特別編

Vtuberも今読んでくれているあなたと同じ人間です。
あなたと同じように傷ついたり、悲しんだり、怒ったりします。
そしてそれ以上に、あなた達の愛に支えられて一歩一歩進んでいます

もちろん、いいことだって悪いことだってあるし、それはある人にとってはいいことでも別の人から見たら悪いことかもしれない。

でも、みんなこの世に生を受けていろんな人と出会ったり、いろんなものを見たり聞いたりして生きている人間です。

「人に言われて嫌なことは言ってはいけません。」
って超基本的なことって、家族でも友達でも、有名人に対しても、ネットの中でも言えることだと思っています。

いいことも悪いこともあるけれど、自分らしく生きることを大切にしながら
一緒に世界を広げていきたいです。

願わくば、この曲を聞いてくださった人達の辛い時の支えになれると嬉しいです。僕たちは良いことも悪いことも含め、皆さんの思いを受け止めて、音楽を通して支えになっていきたいと本気で思っています。(ツラニミズ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?