あの曲を聴いた この空気と火照る顔 青臭い私と貴方がいた イヤフォン越しに蘇る あの曲が終わった もう家に着いて私は30歳 肌が霞んだ私と知らなかった人 いまが鮮明に降ってきた
今なら時もかけられる 23時のコンクリート蹴り飛ばす なにも変わらない それでも飛んだ私 ワイン1本が原動力 明日には消えてるかもしれない それでも無秩序なあなたに 今はだけは肩を並べられる
今日、生理が来た 先週、乳房が張っていた 先週、いらいらしていた 先週、わたしは排卵していて いつか来るなにかに備えてた これはわたしの気持ちに関係ない 数億年前からの摂理 わたしからただ流れ出た毛布 いつか終わる いつ終わる いつ急にとまるの いまは、少し安心してる
痒い痒い痒いは いたい だって痒いは 小さい痛み 治ったんじゃない 小さくなっただけ 痛くないけど痒い
あなたが好きじゃない 小さな花のついたサボテン ちゃんと水あげるから わたしはちゃんと好きでいるから
大事にされてるなんて もうずっとわかってる 好きなもの好きなこと 話すあなたの横顔も好き だけどたまには私の顔も 見てほしかった ギブアンドテイクじゃない あなた自身だけを見てるつもりの 綺麗事な関係だと思ってたけど 見返りが欲しかったみたい あなたが私に合わせて 少しでも変わってくれること 心のどこかでずっと願ってた 一向にわたしの心にたまらない あなたの気持ちはいつもズレてて 4分の1しか入ってないけど 受け止めたくてもこれ以上動けない あなたに合わせられな
酔いは冷めた 夢から覚めた 私はもうあなたなしでも 公園を駆け抜ける
どこかほっとしてる自分と 変われるチャンス逃した自分 どちらもミキサーにぶちこんだ そしてできた今の私 ぜんぶ、飲み干して たとえ喉を止まっても これが私だから飲み干して それがあなたにできる唯一
ひとりで歩ける ひとりで帰れる それでも少し寄りかかりたい ばかみたいに手でも繋いで歩きたい
爪を切ろうと思ってた 忘れたまま半日経ったら もう遅かった 私の爪 ちょうど悪い
肉じゃがもオムライスも 本当に美味しいものしか 食べてほしくないから あなたには何も作らない
あなただけが変わったんじゃなくて 私もあなたも変わったから すれ違って今は他人になったこと つい最近気づいたよ
タイムカプセルみたいなSNS 今はもう会わない顔が並ぶ 今はもう使わない顔文字が並ぶ 少しだけ胸が痛むのは気のせいで 思い切って削除申請をする あの服だって今はもう似合わない あの時の恋は思い出したくもない 現在進行形の私だけが残った
運命の出会いかもってトキメキ 洗濯表示で逃しちゃうくらい 面倒くさいを知っちゃった もしかしたら次は出会えないかも ちょっとしたパーティーなんて 誘われたことなんてないし ただ経済回してお部屋に飾るなんて そんな結末考えちゃうけど それでも精一杯のメイクして いつもは使わない色のシャドウ乗せて 足元まで気は抜かないでね 素敵に着飾った自分に会いたい なんなら写真に残したい 運命の出会いだと思いたい 洗濯表示が悩ますの 魔法は一夜で解けたとしても 運命の出会いなんだから
枯れた植木はいつ埋葬してもらえるの 花びらや落ち葉のように すぐに土に還れない ひたすらに死を晒してる 朽ちて劣化するまでの間 それともまだ生きてるの 愛や養分もないまま 生き続けることは困難では あちらこちらに死体がある 墓もない土にも還ってない ベランダや線路脇に ただもう光を浴びても 水を浴びても愛をかけても あの頃には戻らない個体
イヤフォンの電池減ってる いつから聞いてなかったんだろ 年を取ることが嫌で泣いてたの いまに満足してるわけでもないし 過去の栄光があるわけでもないんだけどね それっぽい顔してそれっぽく歩いて それっぽくデートしてそれっぽく話しして トキメキはどこへ行ったのかしら マルチタスクの一部みたいな恋愛 ワンナイトよりはマシかもって 言い聞かせてるけど ただ3回デートしてfade-out 嘘だとわかってる口説き文句 今なら美化できちゃうかも 好きな服着て雑なご飯食べるのも 自