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捨て艦と墓マニア

バーチャル活動を始める前、俺は全盛期のリヴリーアイランドなどを遊んでいました。(大まかな俺のオンラインゲーム遍歴としてはリヴリー→GC版PSO→C21・コズミックブレイク→PSO2といった流れになってきますが、これに関してはまた別の記事で語ることにしましょう)
リヴリーはブラウザ上で動作するペット育成ゲームであり、各々のペットを自分好みの色や大きさに育てながら他のプレイヤーとの掲示板やチャットによる交流を楽しむことが主目的です。
ですが俗に墓集め(墓マニア)と呼ばれるプレイスタイルがあり、もともと低年齢層のプレイヤーが多いゲームだったこともあってその是非に関してはたびたび議論が起きていました。

※墓集め/墓マニアとは

リヴリー(ペット)が何らかの要因で死亡(実質的なキャラロスト)すると死亡したリヴリーの住むアイランドにお墓が立つが、このお墓は模様替えアイテムの一種であり収集が可能、かつ全6種類ある
リヴリーの死因としては餓死のほかにモンスターからの攻撃を受けることによる死亡があり、手っ取り早く墓を集める手段として一部のパーク(大人数が集まってチャットなどができる公園のような施設)に固定出現し、リヴリーを無差別に襲うタイプのモンスターにわざとリヴリーを襲わせ死亡させることによる墓集めが流行、それを行う飼い主は墓マニアなどとも呼ばれるようになった。
ただしお墓の種類はダブることもあるので累計6回死亡した時点でコンプリートできるわけではないこと、流行した当時はアイテム売買要素もまだ無かった(後にマイショップ機能が導入し取引可能に)ことなども墓集めを加速させる一因になったと思われる
パークに入れる人数には限りがあるため、モンスターを攻撃できる技を持たないレベルのリヴリーで墓集めに赴くタイプの飼い主は当然真っ当にモンスターと戦いたいタイプの飼い主から顰蹙を買うことになるが、当時墓集めに対する批判的意図で作られたwebページなどではそうしたゲーム的な問題ではなく「リヴリーの命」といった観点によるものが多かった(印象)

それから数年後、艦隊これくしょんで一時期捨て艦戦法の是非に関する議論(といっていいのか?)がTwitter上で紛糾していたことがあり、
艦娘を轟沈させた提督や捨て艦戦法自体に対する非難がリヴリーを死なせた・意図的に死なせる飼い主に向けてありとあらゆる罵声が投げかけられる光景とダブって感じられ、捨て艦叩きと墓マニア叩きって根底にあるものとしては同じなのではないか?と思ったりしたものです。
個人的にこういった「ゲームキャラを故意にロストさせるのはリアル動物なり人間なりを殺すのと一緒」といった言説に大しては心底理解しがたいものがあり、「いや所詮データはどこまでいってもデータであって『命』ではないだろ」あるいは「お前がこのデータを『命』だと思うのは勝手だが俺にそう認識することを強いるな」としか思えないのです。
特に墓マニアに関してはペットを育てるゲームなのに故意にペットを死なせなければ手に入らない模様替えアイテムがあり、しかもランダム入手というゲームシステム的な矛盾が引き起こした現象ともいえますし、そういった文句は本来故意にキャラロストを引き起こしてでもゲーム上の目的を果たそうとするプレイヤーではなく、キャラクタに愛着を持たせようとしながらキャラロストの可能性を持たせるゲームデザインに対して向けられるべきではないかと考えています(それを聞き入れる価値の有無はともかく)。

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