制作後記・ハコノナカノコ

1. 作品概要

ふりーむ内イベント・千文字喫茶3で制作した掌編ノベルゲーム。ティラノゲームフェス2020参加中。読了目安2～3分。ふりーむ版はこちら

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2.内容について　※2020年11月23日追記

※以下、ネタバレあり

頂いた感想の通り、自分でもつかみどころのない作品だなと思っていたので、公開時は不安が大きかったです。

そんな本作、主にどういうものから生まれたかというと

・春先のどうしようもない不安や無常観
・トポロジーの本を読んだこと

です。

前者については単純に、僕自身が誰かに肯定してもらいたかったんでしょうね、きっと。

さて、トポロジー。柔らかい数学ともよばれる位相幾何学。
「ドーナツとコーヒーカップはトポロジー的には同じもの」と言われたら、意味がわからなくてワクワクしませんか？　僕はします。わからないものが好きなんです。

で、その本の中に「立体の表面をロープを垂らしながら自由に歩き回ったあとで、そのロープを回収できるか」という例えがあったこと、以前から自分の中にドーナツの上を歩き続ける旅人のイメージがあったこと（そういう話を考え中ではあります）から、あんな感じになりました。ちなみに地球とドーナツはトポロジー的には別物なのですが、それはそれ。

あまり数学の話をしても（そもそも自分もよく理解してない）なので、トポロジーの話はここまで。もっとちゃんと知りたい方は、こちらに良い記事があったので紹介させていただきます。

選択肢については、どちらを選んでも全く違いはありません。しかし選択肢を置くことで、ふと立ち止まって「春という季節の中にいる自分」を見つめてもらえたらいいなという思いがあります（ウエイトを気持ち多めにとっているのもそのため）。

あの問いに返答したのは男ではなく、キミ≒あなた。
もしも今、あなたが迷子ならば、まずはありのままを肯定してあげたいと僕は、いや、僕も思います。

2020年11月23日追記
ちなみに読んだのはこの本。図が多く文章も易しいので、比較的わかりやすい、のかな……？といった印象。雰囲気を掴むために流し読むのも良いんじゃないかと思います。

ざっくりわかるトポロジー 内側も外側もない「クラインの壺」ってどんな壺? (サイエンス・アイ新書)

3.制作について

僕は作品を作る際には簡単な企画書を作るのですが、そのなかに作品のテーマとは別に制作テーマという項があります。
本作でのそれは

・ティラノビルダー作品を公開する
・画像素材の自作

の2点でした。結果、

背景画像：2枚（＋差分2枚）＋α
立ち絵：1枚（表情差分3×3×3）

の、全画像素材を自作できました！　ただ、タイトル画面はちょっと力尽きた感ありますね……。サムネ、タイトル、大事。今後の課題です。

初めての割にはまあまあの出来かなーと思いますが、それもこれもクリスタが神すぎる！　神ツールに神素材を提供してくださる神々……楽園はここにあったのだ……。

……とまあ、絵を描くのは色々とごっそりもっていかれるのですが、余裕と情熱があればできるだけ自作していきたいなーと思いました。いい感じの手抜きを覚えつつ。

立ち絵の差分制作については、こちらの記事に非常にお世話になりました。ありがとうございました。

【時短】ノベルゲームの立ち絵・表情差分の作り方【PSDTool・クリスタ・ティラノビルダーで】

あと、タイトル画面の背景と箱が開いたときの空は、意図的に実写を使っています。が、ちょっとわかりにくくなってしまったので、また機会があればリベンジしたいです。

4.おまけ

左：アイデア出し。1000文字でどう面白くするか、苦心してますね。
右：初期ネコ氏。ここから可愛さと引き換えに怪しさを獲得する。

以上です！
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。ついでにスキ押してってもらえると嬉しいです。モチベに関わるので……。

それではまた次回。