あの頃何を考えていたのかといえば恐らく何も考えてはおらず。けれど本当に何も考えてなかったかと言えば実はそうでもなく。「あぁ僕は何も考えてないなあ」などと、薄らぼんやりとしかし確実に考えていたのである。まるでドーナツの穴に質量があるみたいに。

うたがわきしみ著「おバカな天才」より

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。