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UFC観戦雑記【2022年1月】

早いもので1月ももう終わりますね。

1月のUFCは2大会のみでしたが、かなり見応えのある2大会だったのではないでしょうか?

そんな1月2大会の中から僕の心に残った試合&選手を紹介というか、備忘録的に載せておきたいと思います。


①カルヴィン・ケイター vs ギガ・チカゼ (1/15 UFC Vegas46)

ホロウェイ戦の敗戦から1年ぶりの復帰戦となるケイターと、9連勝中UFC負けなしでランキングを駆け上がっているチカゼによるフェザー級戦。

3月のUFC272で行われる予定だった【フェザー級タイトルマッチ】アレクサンダー・ヴォルカノフスキーvsマックス・ホロウェイ3がホロウェイの怪我でキャンセル。

ホロウェイの代打を巡ってSNS上が賑わい、結果コリアンゾンビに落ち着いたものの

チカゼを推す声も多く、チカゼ自身をやる気満々のアピール。

この試合の勝ち方次第では…なんて観てました。

前々回のスワンソン戦は三日月蹴りで秒殺。

前回のバルボーザ戦ではほぼほぼ有効打を与えず3RKO勝利とチカゼ幻想が膨らみつつあります。

対するケイターの前戦と言えばあのマックス・ホロウェイ戦。

5分5Rに渡って滅多撃ちに遭いました。

異常なタフネスさによって余計にダメージを負ってしまったようにも感じるホロウェイ戦から1年。

1年のインターバルがあるとは言えやはりダメージも気になるところ。

僕の戦前予想はチカゼ。

チカゼは距離感の設定が抜群でディフェンス能力が高く、完封もしくはカウンターでノックアウトもあるなと見てました。

バルボーザ戦を見ても、チカゼは元GLORYのキックボクサーと言うだけあって対ストライカーには滅法強いと感じていました。

それが、蓋を開けてみればスタンド中心の展開でケイターが完勝。

終始プレッシャーをかけてチカゼを疲弊させ、ジャブ、カウンターの肘がおもしろいように当たり、チカゼの顔面は血で染まりました。

チカゼの敗因はペース配分をミスったのか…

1Rテイクダウンされるまでは、スタンドの展開ならチカゼに部があるなと思いましたが

異常に力んで打っているようにも見え、結果2R以降は疲れを隠せませんでした。

1年前にホロウェイに滅多撃ちに合ったケイターが、チカゼを相手に同じような展開で勝利するとは…

まさかストライカーのケイターが、チカゼの連勝を止めるとは。

いやあ、MMA分からんすねえ。

スコア的には50-45の完勝劇ですが、かなりの死闘です。

後半意地のテイクダウンディフェンスを見せたり最後まで諦めなかったチカゼにもあっぱれ。

両選手とも好きになってしまう試合。

新年一発目の大会から激アツでした。



②ビル・アルジェオvsジョアンダーソン・ブリート (1/15 UFC Vegas46)

UFCデビュー戦のブリートがとにかくアグレッシブル。

フィゲイレードに似ている。気がする。

身長差のあるアルジオに対してどんどんパンチ振るっていきます。

1R目の担が挙げてからのテイクダウンはおぉー!と。

自分が低身長なので、体格で劣る選手がアグレッシブに攻める試合はそれだけで惹かれます。

惜しくも敗れましたが次戦が楽しみ。

純粋におもしろい試合でした。




③ダコタ・ブッシュvsビチェスラフ・ボルシェフ (1/15 UFC Vegas46)

ロシア人と言うだけで組みの選手を連想してしまいますが、ボルシェフはロシアの元ムエタイ世界王者というストライカー。

この試合も見事な左ボディショットで1RKO勝ち。

MMAでボディで倒せちゃう選手ってそれだけでもうカッコいいですよね。

これで4連勝!6勝5KOです。

ただまだ組みの展開に課題がありそう。

激戦区ライト級で生き残れるか、今後が楽しみです。



④フランシス・ガヌー vs シリル・ガーヌ (1/22 UFC270)

ヘビー級王座統一戦。人類最強が決まる一戦と言って良いでしょう。

イメージは怪獣vsコンピューターと言った感じでしょうか。

破壊力抜群、とにかく規格外のガヌーと

ヘビー級らしからぬフットワークとアウトボクシングを武器に無敗で暫定王座を獲得したガーヌ。

僕の戦前予想はガーヌ。

打とうとしたらその場にいない的な、とにかくフットワークが軽やかで、ヘビー級であのフットワークを使えるとなると…

捕まえられないのでは。

そしてちゃんと倒せる打撃も持っているので

後半ガヌーがバテたところで仕留めるんじゃないかと見ていました。

ガヌーが勝つとすれば一発KO。

ホーゼンストライク戦のように一気に詰めて仕留めてしまうことも考えられるかなーと

けどあれはAPEXでしたからね。

フルサイズケージとなると考えにくいのかなと。

それとガヌーは試合前からボクシングでのビッグマッチに興味を示していて、こーゆー時ってみんな負けるよな…って。

いざ試合が始まると予想通りオクタゴン中央を陣取り圧をかけるガヌーとフットワークを使ってサークリングするガーヌの構図。

ただ1R目はやはりガヌーの圧は特別なのかガーヌは動かされてるような雰囲気を感じます。

この展開が続くと、もしかするとガーヌが先にバテるかも…

と思いきや2R目からガーヌは完璧に距離感を掴んできます。さすがです。

華麗なフットワークでガヌーに有効打を与えず、自身は打撃を上下の打ち分けます。

これをやられるとガヌーは捕まえられないし、体力的にも精神的にもキツくなってくる…

3Rもフットワークと打ち分けでガヌーを翻弄するガーヌ。

でしたがガーヌの蹴り足を掴んだガヌーが脚払いでテイクダウン。

ここから流れが変わります。

このテイクダウンで、組みの展開に活路を見出したガヌーは4Rも自らテイクダウンを仕掛け、3.4Rと物にします。

最終5R目は逆にガーヌがテイクダウンを奪い足関節を仕掛けますが、これを回避したガヌーがトップキープを続け

結果、3.4.5Rを取ったガヌーが勝利。

MMAファイターとしての厚みというか、ミオシッチとの一戦目の敗戦がここでガヌーを救ったようにも感じました。

ガヌーはこーゆーポイントメイクを考えた展開もできるとなると当分は負けないんじゃないかと思えます。

ヘビー級だから一発で試合が決まることもあるし、なんだか契約問題で揉めてもいるけども…

ガーヌは5R目に足関節に拘ったのが悪かったかな…

あのままトップキープを続けていたら違う展開になっていただろうし…

勿体ない。というか3.4R取られて1も微妙だったからあそこで極めに行くしかなかったのかもだけど…

やや失礼な言い方になってしまうかもですが、ヘビー級らしからぬ

MMAの奥深さ・おもしろさを感じさせてくれる試合でした。



⑤ブランドン・モレノ vs デイブソン・フィゲイレード (1/22 UFC270)

ダイレクトリマッチからのダイレクトリマッチによる3度目の【フライ級タイトルマッチ】モレノvsフィゲイレード。

1戦目は『フライ級史上最高試合』と称賛されるほどの激闘だったものの、2戦目はモレノがリアネイキドチョークでフィニッシュし王座奪取。

そのモレノに2度勝利しているパントージャに、モレノとはドローで無敗のアスカロフ、ボントリン&ガープランドを連続KOで名を上げたカイ・カラ・フランスと

他に見たいマッチアップがあったのが正直なところだし

なによりフィニッシュで終わってるんだから…と

モレノvsフィゲイレードは純粋におもしろい試合になるとは思うんだけどイマイチ乗れないでいました。

戦前予想はモレノ。

モレノは物怖じしないと言うかフィゲイレードの圧に対して下がらずどんどん仕掛けられる。

フィゲイレードみたいなタイプは相手が下がってくれるともうイケイケガンガンです。

2戦目を見た感じモレノのフィゲイレード対策はバッチリにも思えました。

そんな見立てで試合開始。

乗れないでいましたが、いやあ面白い。

5分5Rノンストップですよ。

パンチの打ち合いの中に、タックル、フェイントなどが散りばめられた至極のMMAストライキング。

ダメージは互角、ヒット数はモレノかと思うのですが、フィゲイレードが3度?ダウンを奪取し

48-48×3で判定勝ち、王座奪還!!

今回はフィゲイレードの作戦が素晴らしかったように思います。

序盤からカーフを蹴って、自ら組みも混ぜてモレノを上下に揺さぶりました。

あとはペース配分も良かったですね。

ダウンを奪っても強引に決めにいくこともせず、序盤からパンチも脱力して打てていたように見えました。

最初から長期戦を視野に入れて組み立てていたのだろうな。

互いにテイクダウンを仕掛けるものの完璧なテイクダウンを許すことなくスクランブルの展開も本当に見応えがありました。

いやあおもしろかった。マジモンのノンストップバトルでした。

史上最高のフライ級戦更新したでしょう。



⑥ラオニ・バルセロス vs ビクター・ヘンリー (1/22 UFC270)

DEEP王者で所英男、上田将勝、中島太一、大塚隆史、元谷友貴、金原正徳といった日本のトップ所から勝利しているビクター・ヘンリーのUFCデビュー戦。

DEEP王者だし、こんだけ日本人と試合してればもう半分日本人ですよね。

応援しますよ、そりゃあ。

日本の主力団体王者が最激戦区とも言えるUFCのバンタム級でどこまで通用するのか。

楽しみな一戦です。

そんなデビュー戦の相手はラオニ・バルセロス。

前戦を落としているもののそれまで9連勝を記録、なんでランキング入ってないの?ってくらい強豪。

正直デビュー戦の相手としては、キツすぎる相手です。

しかし結果はまさかの判定勝ち!!完勝とも言える内容でした。

1R序盤こそ回転力の高いバルセロスのパンチを被弾しますが

次第にビクターがパンチを当てるようになり、バルセロスを上回りましたね。

ビクターはパンチ一辺倒にならず打ち合いの中で前蹴りや前足のミドルを蹴れるし相手からしたらすごく嫌だろうな。

ボディバランスがすごく良さそうで上体の使い方が上手で、目も良くパンチを上手く逃がせている印象。

軌道が読みづらいのか右のパンチも良く当たりました。

この試合ではバルセロスが珍しくすごく疲れているように見えたのも印象的でした。

まああの近距離の展開であれだけ蹴られると精神的にも嫌ですよね。

いやあしかしデビュー戦でバルセロス相手にこの勝ち方はデカい。バンタム級は特にバケモノ揃いですが期待しちゃいますよね。


⑦ジャック・デラ・マッダレーナ (1/22 UFC270 vsピート・ロドリゲス)

めちゃくちゃスマートな打撃を使うストライカー。

ジャブがめちゃくちゃ良い!!

無駄な力を使わずコンパクトながら身体の回転力で打っている感じ。

UFCデビュー戦同士という珍しいマッチアップでもあってまだまだ実力を計りきれないところはありますが

これで11連勝(9KO)!!

すごく好き。



2月は毎週大会があるよ!!

2月のUFCは毎週あって4大会です!!

忙しくなりますが、

5日はハーマンソンvsストリックランド、ラクモノフvsカールストン・ハリス、ダオドゥvsトリザノetc

12日はアデサニヤvsウィテカー 、ルイスvsトゥイバサ、キャノニアvsブルンソン、ボビー・グリーンvsハクパラスト、アレックス・ペレスvsシェネル、ロニー・ローレンスetc

19日はRDAvsフィジエフ、ジム・ミラーetc

26日はダリウシュvsマカチェフ、ツァルキヤンvsアルバレスetc

好カードが並びまくってます。

今年も本当攻めてますわ。

なるべくキャンセルが無いことだけを祈りましょう。





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