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スシュルタ・サンヒターのこと。

サンヒターとは、詩や文を集めてアレンジしたもののこと。

スシュルタ・サンヒターはアーユルヴェーダの三大古典の一つです。
三大古典とは、

1 チャラカ・サンヒター
 主に内科。作者アグニヴェーシャ。編集者チャラカ。
2 スシュルタ・サンヒター
 主に外科。作者スシュルタ。編集者ナガルジュナ。
3 アシュタンガ・サングラハ / フリダヤ
 チャラカサンヒターとスシュルタサンヒターをミックスして簡単にしたもの。作者はヴァーグバタ。

 アーユルヴェーダの古典は全てサンスクリット語で書かれています。
 スシュルタ・サンヒターは、アーユルヴェーダ外科の大先生であるダンワンタリ先生の教えを一番弟子のスシュルタが書いたものです。現在私たちが読んでいるスシュルタサンヒターは、のちにナガルジュナという人物が編集したもので、最後の補遺編はそのナガルジュナによって後で書き加えられたものと言われています。歴史上、ナガルジュナという人物は複数いて、どのナガルジュナかは特定されていません。

*スシュルタ・サンヒターの構成 

 総論編 46章
 病理編 16章
 解剖編 10章
 治療編 40章
 毒物編  8章
 補遺編 66章   合計186章

*スシュルタ・サンヒターの特化している点。
・解剖学。
・107のマルマの解説。
・8つの手術法
・傷に対する60の治療法
・クシャーラカルマ(アルカリ性、腐食剤を使った治療法)
・アグニカルマ(焼灼法)
・ラクタモークシャナ(瀉血法)
・ラクタダートゥ(血液組織)の重要性
・病気の6段階
などがあります。

*スシュルタ・サンヒターの解説書 
 ダルハナは ”ニバンダ・サングラハ” というスシュルタ・サンヒターの解説書を書きました。その全パートが現存しており、現在でも読むことができます。
 ガヤダスの ”ニヤーヤ・チャンドリカ” は病理編のみを現在でも読むことができます。
 チャクラパニダッタが書いた”バヌマティ”は総論編のみ入手可能です。
 他にも解説者はいたそうですが解説書が残っていないので、読むことができません。最近はヒンディー語の解説書もあるそうです。

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