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アーユルヴェーダ:催吐法と私(2)

これは私の体験談ですので、
医師のいないところで一人でしないで下さいね。

前回(催吐法の前処置の話)の続きです。


1 催吐法(ワマナ)本番の日。


早朝に家を出て、クリニックに向かいました。
そこで最後のオイルマッサージと発汗をします。

1日の中でカファが増える時間。というのがあって、そのカファが増える早朝の間にワマナをします。大体6−10am。

私のワマナにはクリニックのマダム先生が付き添ってくれました。
一緒に成功祈願のお祈りマントラを唱えてから始めます。

一般的には、まず催吐薬を飲んで、しばらくしてから、ひたすら大量の煎じ液、牛乳、サトウキビジュース、塩水などを状況に応じて、胃に流し込むように飲む。ということを行います。
これらの液体をできるだけ大量に、味わうことなく、次から次と胃に流し込み、それをやればやるだけ、前処置で胃のあたりまで集められたドーシャたちが、飲んだ液体と共に胃から出てきやすくなります。喉元まで波波になるくらいまで飲んで飲んで飲んだ方が、飲むのは辛いけど、すごく気持ちいいくらいに吐くことができます。

私の場合は、催吐薬を飲まずに行いました。これも個人差がありますが、催吐薬を飲むと時々胃に負担になることがあって、それを避けるために、飲まなくてもある程度の効果が得られるというクリニックの先生の方針でそうしました。

それから、大量の液体を飲んでいきました。私が飲んだのは、甘草(yashtimadhu)の煎じ液です。これは一般的にワマナの時によく使われる煎じ液で、煎じている時の香りがすでに吐き気を催すような、なんとも微妙な甘い香りです。
牛乳やサトウキビジュースは冷たい性質で、ピッタの悪化も見られる場合などに併用します。私の場合はこれらは飲まず、甘草の煎じ液のみで行いました。
傍で付き添ってくれているマダムが次から次へとコップに煎じ液を汲み、私がそれを間髪入れずグビグビ飲んでいきます。
私は、それまで何度も患者さんのワマナを見ていて、躊躇なくたくさん液体を飲んだ方がスムーズに出てくることを知っていました。なので私も頑張って、飲み続けました。いっぱい飲むと、ちゃんと出てきます。
隣にマダムがいて、見ていてくれるのでとても安心してできました。
飲み続け、吐き続けていると、次第に疲れてきます。私は健康だったからか、カファが少しだけ出て、そんなに出てくる気配もなかったので、早めに終わりました。
最後に塩水を飲み、吐いて終了。塩水は最後に体内に残ったカファを削りとってくれるような働きをします。
合計5−6リットルくらい飲みました。クリニックで見ていた患者さんたちは9−10リットルくらい飲んでいましたので、私の量は少ないです。

通常は、飲んだ液体の量と、吐いた液体の量を最後に測ります。吐いた液体の量の方が多いと、その分ドーシャがちゃんと排出された、ということを意味します。
私の場合は測りませんでした。

2 後処置。


終わったらすぐに、アーユルヴェーダの薬用のハーブタバコを鼻から吸って口から出し、口から吸って口から出します。(口から吸って鼻から出すことは禁じられています。目に悪いのです。)
このハーブタバコの煙を吸うことで、喉や鼻の奥に残っているカファを取り除きます。

3 食事制限。


ワマナの後は、消化力が弱っていますから、ムング豆のスープ(水パートのみ)から始めて、ムング豆のスープ(豆含む)、そしてお粥(水多め)、お粥(ご飯多め)、普通食、という流れで、徐々に消化力に合わせて、普通食に戻していきます。
この食事制限を無視して、浄化法の後、一気に普通食に戻すと、せっかく浄化された体にまた未消化物が残り、ドーシャが乱れる、ということが起こり、浄化が無意味に終わってしまいますので、気を付けねばなりません。

4 私が体感した効果。


*お腹がとてつもなく空く。
元々、私は消化力はある方ですが、ワマナ後はそれ以上に消化力が上がり、気持ち良いくらいに食べたものをさっさと消化し、身体が軽くなるのを感じていました。

*味覚が良くなった。
ワマナ前は味覚は悪くもないけど良くもないという感じでしたが、ワマナ後はとても味に敏感になりました。水の味や食事の味がクリアに感じられました。

*自分に自信が持てた。
ワマナの効果のなかに、心(≒心臓)の浄化というものがあります。
カファの主な場所は、胸や胃の上部あたり。その近くには心臓もあり、心臓は心の場所とも考えられていて、そこが浄化されると心も浄化され、心的にも強くなり、自分に自信が持てるようになると考えられています。
特に私は苦手意識のあった吐くということが自分にもできる!やればできる!ってなりました。

ワマナ効果として、他にもスロータス(経路)の浄化、感覚器官の浄化、特にカファの病気の鎮静などなどが書いてあります。

これらの効果を持続させるためには、浄化法を定期的に行う必要があると言われています。
また機会があったら、やりたいなと思います。


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