見出し画像

異空間を行き来する蜘蛛

とんでもない発見をしてしまいました。
おそらくこの事実に気付いている人はあまりいないかと思います。

ある日、家事をしている最中にふと壁を見ると、3センチほどの蜘蛛がいました。
私は虫が大嫌いですが、大嫌いだからこそこのまま家に居座られると困ります。
窓から出てもらおうと凍らせるタイプの虫用スプレーを蜘蛛めがけて噴射しました。

プシュッッ

蜘蛛に見事命中、壁から落ちました。
そう、落ちるところははっきりと見たのです。
ですがいないのです。床に。

パニックです。
視界にロックオンしてるから敵(蜘蛛)に対し適切な距離をとれるものの、
見失うということはいきなり間合いに入られていてもおかしくないのです。
しかも敵はこちらからの攻撃を受けています。
敵意を感じ闘う意思を固めてしまったかもしれません。

私は警戒しながら右手にスプレー、なぜか左手は手刀の構え。
すぐに動けるように腰を少し低く、かかとを浮かせ気味にしました。
ヒュオォ〜っと呼吸を整えます。
敵は蜘蛛です。もう一度言います。敵は蜘蛛です。

蜘蛛がいた周辺を、逃げ道がないように追い詰めます。
唯一隠れられそうなカーテンをビヤッとめくりました。いません。
天井! いません。
床! いません。

もう絶対いません。
逃げ道はないはずなんです。
蜘蛛は忽然とその姿を消してしまいました。

実はそんな経験はこの時だけではないのです。
過去に何度も蜘蛛が消えているのです。
見失なったのではなく、忽然と、神隠しのように姿を消すのです。

そして私は気付いたのです。
蜘蛛は時空の穴を好きな時に開き、異空間を意のままに移動することができるのだと。

そうなるとすべてに辻褄が合います。
蜘蛛の得意技は糸を出すことではなく異空間移動だったのです。

このすごい事実に気付いてからは、蜘蛛を見つけても追うことはなくなりました。
だって異空間を移動しますし。
でも可能ならば、時空の穴、見てみたいなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?