歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリの本やレクチャーが今面白い!

歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリの本やレクチャーが今面白い!
10年以上も前から、生命科学やバイオテック研究がこれから世界を変えてしまうと思っていたが、この対話でその理由を簡単に説明している。

現在はAIばかり注目されているが、実際のアルゴリズムの設計には心理学の研究が最も必要となる。グーグル、アマゾンやフェイスブックでもすでに使われている。中国ではこれをさらに一歩進めた監視社会が始まっている。
今はどこの会社が先に最も安く便利なGPSで走る自動運転の車を作ることが出来るかの競争が行っているが、人々は気が付いていない内に、住んでいる世の中が変わって行く。政治は、その後を付いていく。

2020年のアメリカの民衆党の大統領候補の「アンドリュー・ヤングは「ユニバーサル・ベーシックインカム」というコンセプトを売りにしている。トランプ大統領の時は、工場のロボット化やオートメーションによって多くのメキシコ人のい労働者たちが職を失って行った時期だった。次の時期では、GPSの自動運転するトラックや配送車やタクシーが始まり、ロボット化と共により多くの人々が職を失うことが予想される。ハラリは、「Useless class」という言葉を使っている。これは「無用者階級」「役立たず階級」「不要階級」などと訳されている。大量の役立たずの人間が発生するという。それを予想して次のアメリカの大統領候補は市民である限り、ハイテックの会社が市民に支払うユニバーサル・ベーシックインカムを売りにしている。

こうした時代になると古き時代の左翼や右翼の考えも過去のものだとよく見えて来るはず。労働者階級が「役立たず階級」に変わってしまう。民主主義さえも変わってしまうかもしれない。しかし、未来は確実にそこに行く。
(自分のライブでもこうした内容を語ったりしている。)
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NT あなたの『サピエンス全史』を読むと、人間がハックの対象となり、コンピューターと機械とAIが人間よりも人間を理解する段階に到達するのは不可避に思えます。だからといって必ずしも9.11の陰謀説とか、民主主義の崩壊といった負の結果になるとは限りませんよね。わたしたちはすでに引き返せないところまで来てしまっているのでしょうか。

YNH 絶対に避けられないものはありません。テクノロジー自体はますます発展するし、AI研究やバイオテック研究を今後すべてストップするわけにはいきません。

いまはAIばかり注目されますが、人間をハックするには生物学も必要なので、バイオテックでなにが起こっているのかにも同等に注目するべきです。ハックにかかわる重大なツールやインサイトは、コンピューターサイエンスではなく、脳科学から生まれています。心理や脳をハックしようとしているわけですから、巧みなアルゴリズムの設計には心理学や脳科学の素養をもつ研究者が多く携わっています。

それに、テクノロジーはさまざまなかたちで利用可能です。例えばAIは現在、企業や政府が人々を監視するのに使っていますが、同じシステムで政府を監視することもできるでしょう。要は、必要なツールをわたしたちが開発しようとするかどうかです。

https://wired.jp/special/2019/ai-yuval-noah-harari-tristan-harris?fbclid=IwAR2rl_lhfmZvNgZDU9aFlgN48tsO3-KNOlB_M3qxo38kWvisrFmIMtzKquI
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