お金をかけるべきもの
ある日、メガネケースが壊れた。
今使っているメガネを作ったときに、メガネ屋のおじさんがおまけでくれたものなので、それなりの年数が経っている。
寿命だ。
嫁ぎ先の土地でまだ懇意のメガネ屋は見つかってないし、メガネそのものが壊れたのならメガネ屋に行くのだが、ケースだけ買いにわざわざ行くこともないと思った。
しかし、ケースがないとメガネの持ち歩きに困る。
そこで、100均で適当なものをあつらえた。
が、これがどうにも具合が悪いのだ。
何しろ薄利多売の100均なので、なるべく多くのメガネにマッチするように、やたら大きい。
そして、強度を出すためにとても固い。
開閉する度に上と下がカスタネットよろしくぶつかり合って、「カコーーン!!」とまるで獅子脅しのような音が鳴り響く。
大きいのはまだ我慢できたが、この音がどうにもわたしにはストレスになった。
毎日持ち歩いて、1日に何度も開閉するのに、これはいけない。
ちょうど実家に帰るついでがあったので、いつものメガネ屋でケースを購入した。
端数をディスカウントしてくれたので、お値段1000円だった。
100均の10倍だが、これは1000円払う価値がある。
大袈裟ではなく、心の平安を手に入れた。
日々の生活の中で、何にお金を使うかはそれぞれである。
ジュエリーやバッグ、靴に使うもよし、高級レストランで食事をするもよし、旅行に行くもよし、だ。
しかし、今回わたしが学んだことは、毎日使う日用品にこそ、お金をかけて気に入ったものを手に入れるべきだということだ。
どんなにちいさなストレスでも、毎日積み重なると嫌になるのだ。
みなさんどうか、毎日使うものはいいものを!!
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