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編集の価値をゴリゴリ伝えたい〜でも伝わらない〜

2023年12月、とうとう法人成りして、株式会社となりの編プロを立ち上げた。
2024年2月、最低限の状況を整えたので、ようやく法人として事業を開始。
ちなみに事業年度は12月(私の誕生月)〜11月(息子の誕生月)。3月を外したかっただけなんだけど、つい好きな月に紐付けてしまった。

「となりの編プロ」という会社名は、1年ほど前に先輩ライターさんとの会話のなかで思いついたものだ。当時は適当に命名したけれど、今思うと私のやりたいことにかなり沿っていると感じる。

まず「となりの」は、文字通り「クライアントの隣にいるような、近い存在」になりたいことを示している。

メディアから遠い業界の企業ほど、おそらく「記事ってなんで必要なの?」「コンテンツって何?」「メディア戦略ってそれおいしいの?」となると思う。
でも大手の広告代理店や制作会社に依頼すると、とんでもない金額の見積書が出てくるわけで。そこに依頼するよりは、まずうちのような弱小編プロに気軽に相談してほしいな、と思った。

また、これまで個人のフリーランスに記事を依頼していた企業もあると思う。私も個人のときにたくさんのご依頼をいただいて今がある。
でも自社内で、ライターを管理する工数まではとれないときがあるかもしれない。そんなときに、ライターを束ねるディレクター的な役割も含めて、記事制作をまるっとご依頼いただけたら嬉しいなとも思う。

次に「編プロ」は、これも文字通り「編集プロダクション」の意だ。
編集プロダクションとは「出版物の企画・編集・制作を代行する会社」を指すらしい。私はWEB寄りの仕事が多いので「出版物=WEBに掲載するものも含めたコンテンツ全般」と捉えている。

企画から制作まで一連の業務があるなかで、「編集」の役割はすごくふわっとしていると思う。「案件全体のディレクション全般」を指すときもあれば、「記事編集」のみを指すときもある。

私の編集の定義はこうだ。
「編集=目的を達成するために、必要に応じて何でも最適化する仕事」

記事コンテンツを制作したい、というニーズがあったとして、その内容は千差万別、多種多様。

・公式サイトがさみしいので、何かしら掲載したい
・社長から「とにかくWEBで何かやって」と言われた
・メディア運営をしているけれどうまくいかない。その理由を知りたい
・メディア制作方針は立っているが制作リソースが足りない などなど

それぞれのフェーズにおいて、最適化するべきことは異なる。企画なのか、人員配置なのか、記事の質なのか。
その調整すべきポイントを見抜いて、最適化していくのが「編集」の役割だと考えている。その機能をしっかりと担いたいから「編プロ」を立ち上げた。

メディア制作の流れのなかで何かにつまづいた企業に対して、客観的な立場から「それはここをこうやって調整すればよさそうですね」と何かしら提案したい。そして必要な実行支援を行い、最終的にそのメディア戦略の目標を達成するところまで関わりたいと思っている。

と偉そうに言っているけれど、私まだメディア畑で丸6年しか経験がなく、生粋のメディア出身者でも、優れたビジネスパーソンでもない。
でも自分なりに全力で働き続けた6年のなかで、編集者として立ち回っているときがもっとも楽しく、クライアントの近くで価値を発揮できた感覚が強かった。
だから編集という仕事が好きだし、この立場で価値を出していきたい。

ありがたいことに、定期的に新規案件のご相談をいただく。
でも未だに「なぜ編集という役割が必要なのか」をうまく言語化できなくて歯がゆい思いをしている。
自分がライターでもあるから「金指さんが書けば編集はいらないですよね?」となってしまう。いやそうなんだけど……書けるんだけど……でも……。

未だに足元はぐちゃぐちゃ、やりたいことすらうまく伝えられていない状態だけれど、とりあえず前に進んでいる、はず。
課題しかないので、一つひとつ解決していくだけだ。


Requested by Kaoru Natsuno
「会社として今乗り越えるべき課題」

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