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ヴィーガン・ベジタリアンが環境問題に与える影響とは?SDGsの観点で分析 vol.3

土井あゆみです。

Vegan検定講師としてさまざまな方とお話しする中で、ヴィーガンがお役に立てる分野はさまざまあるなと感じています。

その中でも、環境問題に対して、特にSDGsの観点から見ると非常に影響を与える可能性があると思い、株式会社GIVERのホームページ内の記事にまとめさせていただきました。

今回はそちらを再編集し、数回に分けてお伝えしていきます。
みなさんの参考になれば幸いです。


ヴィーガン・ベジタリアンの考えが広まれば生態系や水・土地を守れる

次にヴィーガン・ベジタリアンが貢献できる可能性のある分野は、海や陸をはじめとする環境の保全です。SDGsの目標においては、下記が該当します。
 目標14.15.「海や陸の豊かさを守ろう」
 目標13. 気候変動に具体的な対策を
 目標6 「安全な水とトイレを世界中に」

1. 動物を守ることは生態系を守ること

ヴィーガンやベジタリアンは動物性のものを使わないライフスタイル。そのため、地球上の生き物はなるべく殺さず、尊重し、犠牲を強いることのないライフスタイルを大事にしています。

現在多くの生き物が絶滅の危機にあったり、乱獲により数が減ったりしています。これまで居た生き物が減ると、生態系が大きく崩れ、これまでにない生き物の大量発生や、種の絶滅、それによる海や土地の被害が発生します。

そうした影響で絶滅していく種がいると、連鎖的に他の種が絶滅する可能性もあり、これまで食べていたものが食べられなくなったり、医薬品に使われている植物がなくなってしまったり、私たち人間の生活にも大きく影響します。

そのため、動物や魚を食べないヴィーガン・ベジタリアンのライフスタイルが注目されているのです。

2. 動物を守ることは彼らが住む森を守ること

また、森林破壊も大きな問題となっています。畜産業には家畜が暮らすための広大な土地が必要で、そのために多くの森林が伐採されています。

森林が減ると、生態系に影響があることはもちろん、CO2をはじめとした温室効果ガスの排出へも影響します。本来、森林はCO2を吸収し酸素を排出してくれますが、伐採されCO2が吸収されないうえ、伐採後の木が燃やされたり木炭にされたりする際に、温室効果ガスを発生させてしまっているのが現状です。そうした影響で、さらに地球温暖化が進んでいます。

また、森林が減ることで、土砂災害、川や海の水質汚染、その影響で起きる感染症の拡大などが問題視されています。

そのため、ヴィーガン・ベジタリアンのライフスタイルを取り入れ、動物を守り、森を守ることでさまざまな効果が期待できます。

3. 生産に必要な水の量は牛肉1kg=トウモロコシ20トン

また、もう1つ大きな環境問題となっているのが、水の問題です。
実は、牛肉を生産するにはトウモロコシ生産の約20,000倍の水が必要と言われています。つまり、牛肉を1kg生産するために、トウモロコシを20トン生産するのと同じだけの水が使われます。
多くの人が綺麗な飲料水を得られていない一方で、それだけ畜産業に水が消費されている現実があります。

畜産においては、飼料となる穀物を生産するための水はもちろん、家畜たちや飼育場の洗浄、消毒に使われる水を消費することはもちろん、排水による水質汚染も問題となっています。
家畜たちのふんや尿などが含まれる水がそのまま排出され、細菌が繁殖し水を汚染してしまうことが発生してしまうのです。

こうした排水を減らすことで、人が使う飲料水確保や、水質汚染の防止ができると考えられており、肉を食べないヴィーガン・ベジタリアンが注目されています。


vol.4に続く

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