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ある妊婦さんとの出会い

助産師でマタニティヨガ講師のあゆです。

オンラインで行うマタニティヨガのクラスに参加してくださった
ある妊婦さんとの忘れられない出来事をここに書き留めておこうと思います。

その方が私のレッスンを受けてくださったのは、
もう赤ちゃんがいつ産まれてもいい臨月の時だったんですが。
それまでもずっとマタニティヨガを続けていて、
出産に向けての呼吸法の練習も毎日されていらっしゃいました。

やっぱり、そうやってヨガを続けているだけあって、
自分の苦手な動きや痛みが出やすい動きもしっかりと把握されていて
私もとてもレッスンが進めやすいなあと思っていました。


でも、お話を聞けば聞くほど

『まだこれがうまくできない』とか
『もっとこうしたいと思っているけれどなかなかできていない』とか

自分の中で思い描いている自分に届いていないことばかり話されていて。

すごく、焦っているように見えました。

私からしてみたら、これまでヨガをされていたこともあって、
こんなにも自分のことを把握できていて、
初めて出会ったわたしにもちゃんと伝えてくださって。

率直に、
もっと自信を持ってほしいなと思ったし、
自分のことを
『ここまで頑張っていて偉いね、本当によく頑張ってるね』って
褒めてあげてほしいなと思いました。

周りを見るともっとできているように見える人って
たくさんいるんですよね。
しかも、SNSを開くと簡単にたくさんの情報が手に入ったりして。

なので、
『もし比べるのならば
周りとじゃなくて、昨日の自分と比べてくださいね』

とお伝えしました。

そうすると、「今日は昨日よりこうできた」とか
自分自身の変化にも気づきやすいし、自分で自分のことをよしよし。
って褒めてあげられるじゃないですか。

そんなことをレッスンの終わりにお話ししていたら
その妊婦さんが背負っていたプレッシャーみたいなのがふっと取れたのか、レッスンが始まる前と別人かな?と思うくらい
表情が柔らかく、優しくなっていたんですよね。

わたしもびっくりして。
画面越しでもはっきりとわかる変化に驚きました。
出産に向けて不安な中、少しでも力になれたかな?と思えた瞬間でした。

そして、その方を励ましていることばひとつひとつが
まるで自分自身にも伝えてあげたいメッセージのような気がして。
わたし自身も、周りと比べるんじゃなく
これまで経験してきたことや学んできた自分を信じてレッスンをしていこう。と思えた、とても不思議な体験でした。


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