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子育てをとおして、幼い私が癒されていく。

保育園から帰って来た夕方、
5歳のお兄ちゃんが、2歳の妹のおやつを無理やりとっていた。

エンエンと泣きながら
私のところへやっでくる妹をなだめながら
けんかの仲裁に入ると、

「だっていつも妹も意地悪してくるから」
と訴えてきた。

そんなお兄ちゃんを諭しながら、

私も小さい頃こんな風にきょうだいに対して
不満を抱いていたかもってドキっとした。





『意地悪されたからって、
 意地悪していい理由にはならないよ』


『自分がされて嫌なことがあったら、
 我慢しないでその時ちゃんと解決しようよ』

いつからか、自分の気持ちを
家族に言うことを控えてきた私にとって

お兄ちゃんにかける言葉、一つひとつが
まるでブーメランのように
返ってきているような感覚だった。

話を聞いてもらえて落ち着いたのか、
自ら妹に謝ると言ってくれたお兄ちゃん。


「・・・ごめんね。」

「やーだーよー!」


妹が背中越しに返事をしたその時の、
お兄ちゃんの悲しそうな顔が忘れられない。

こうやっていつも、
自分の想いを受け取ってもらえなくて
心の中で泣いてたんだろうなって。


「ごめんねって謝ったのに、
 やだって言われて悲しかったね」

と声をかけると
ワンワン声を出して泣きだした。

悲しい気持ち、嫌だったこと。

なかったことにしないで
その場でちゃんと出してくれた瞬間だった。


「ママ、いつも気づいてあげられなくてごめんね。」

「これからは嫌なことがあった時、モヤモヤする時は、ちっちゃい声でいいからママに教えてね」

ってお兄ちゃんと約束した。


その日の夜、

きっと私も
こうやってお母さんに言って欲しかったのかな

そんなことを考えながら

子どもたちと眠りについた。

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