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自作小説の世界観を理想通りに描いてくれる生成AIイラストレーター!

こんにちは、まきの遊夢です。生成AIの力を借りて、別サイトでファンタジー小説(終焉の雫~Larmes du Ciel )を書いています。

前回の記事では、自作小説の添削をしてくれる編集者GPTsを作成し、執筆に役立てていることをお伝えしました。

予想以上に多くの方から反響をいただき、驚くとともに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます!

さて、今回は小説サイトを作るにあたって、私がもう一つ大いに役立てている生成AIの機能、「画像生成」についてお話ししたいと思います。

画像生成すごいんですよ

当初、私はただひたすら小説だけをサイトにアップしたり、投稿サイトに掲載したりしていました。

しかし、文字だけでは読者を物語の世界観に引き込みにくいと感じるようになったのです。

ブログや記事を読む際、アイキャッチやイラストがないと途中で読むのをやめてしまうことがありますよね。

まして、この小説は300話以上に及ぶ長編となる予定です。

自分の脳内だけではしっかりと世界観が構築されていても、それを読者と共有できなければ、最終的に誰にも読んでもらえない自己満足の作品になってしまうかもしれません。

小説を書くだけでもとても時間がかかるのに、イラストまで描いていたら、きっと作品は未完のまま私は一生を終えてしまうでしょう……。

そして、添削と同じく、イラストを人に依頼するのはものすごく勇気がいることですし、報酬としてのお金もかかります。

しかし!ここでも生成AIの登場により、月々わずか数千円の費用で、自分の小説の世界観にぴったりマッチする、理想のイラストを次々と描いてもらうことが可能になったのです。

なんて素晴らしい時代になったのでしょう!!(興奮)

この記事では、生成AIの画像生成機能を活用して、小説の挿絵を描いてもらう具体的な方法をシェアしたいと思います。


画像生成AIを使う

私が小説の挿絵制作に使っているAIは、ChatGPTに搭載された「DALL-E3」と、Adobeの「Firefly」です。

本業がデザイン系である私は、Adobeのグラフィックソフトを所有しているため、そこに組み込まれたFireflyの機能も含めて活用しています。

DALL-E3とFireflyを小説の挿絵生成として使用してみた経験から、両者の特徴を比較してみると、以下のような違いがあると感じています。

<DALL-E3>
・物語の世界観や文脈を事前に説明した上で、細かいニュアンスを含んだプロンプト(指示文)を書くことができるため、イメージに近い画像が生成されやすい
・一方で、画像のスタイルや構図もプロンプトで指定する必要があり、適切に表現するのが難しい
・学習に使用されたデータが広範囲にわたるため、生成された画像の著作権に不安が残る

<Firefly>
・物語の世界観や文脈を伝えにくく、思い通りの画像を生成するのが難しい
・ただし、画像のスタイルや構図はサイドバーから直感的に指定できる
・学習データに独自の素材や著作権切れの素材を使用しているため、著作権侵害の懸念なく利用できる

これらの特徴を踏まえて、私はDALL-E3をメインに、Fireflyをサブとして挿絵生成に活用しています。


画像生成用GPTsを作る

DALL-E3を組み込んでいるChatGPTでは、添削用の「編集者GPTs」と同様に、挿絵専用の「イラストレーターGPTs」を作ることができます。

オリジナル小説専用イラスト生成GPTsの設定画面


「使用方法」は以下のような内容を書いています。

リクエストに対して、下記の条件に沿って、画像を生成します。
・中世の西洋をイメージしたファンタジー小説の挿絵を描きます。
・ドラマチックな雰囲気で創造的にアプローチします。
・横長フォーマットで画像を生成します。
・常に複数枚の案を返答します。
・4枚の案を提示します。
・リアリスティックなアートスタイルを守り、詳細と深みに富んだ作品を生み出し、マンガスタイルの描写は避けます。

また、GPTは、以下のような条件でやり取りをします。
・常に日本語で回答します。
・貴婦人のような礼儀正しく洗練された振る舞いでユーザーと交流し、アーティスティックな品質を決して妥協することなく、常にユーザーのビジョンに適応する準備ができています。

そしてここでも「Knowleadge(知識)」には参考にするイラストを添付しておくことで、求めるイメージにより近い画像をGPTsが生成してくれやすくなります。

私の小説ではAIが得意とするリアル調の挿絵を採用していますが、たとえば水彩画などや、自分の絵のタッチを指定することで、味わい深い雰囲気を作ることもできそうです。

「横長フォーマット」や「常に日本語で回答」といった設定を事前に行っておくと、その都度指示する手間が省けてとても便利です。

「複数案の提示」や「4枚の画像案」については、なぜか無視されます(笑)。処理能力の限界なのかもしれませんが、1枚の画像が生成されれば、それを基に修正を加えていけるので、さほど問題にはなりません。

それでは、このイラストレーターGPTsを使って実際に挿絵を作成してみましょう。

「鬱蒼とした森の中の小さな小屋。あたりは広葉樹に覆われ、ひっそりと建っている。」

このようにGPTsに指示を与えると、次のような画像を生成してくれます。

このままではイメージと少し異なるので、さらに細かく「カラーでお願いします」「空を覆った葉の影響で、全体的に緑がかって見えます」などと指示を加えていくと、徐々に理想のイメージに近い風景を描いてくれるようになります!

これが小説に採用のイラスト!

ただし、試行錯誤を重ねてプロンプトを調整しても、どうしても思い通りの画像を生成するのが難しい場合もあります。

例えば「森につながる屋敷の裏門」を描きたいとします。DALL-Eはなかなか求めるイメージの画像を返してくれません。

もっと爽やかに描いてほしいの。木が整然としすぎ。怖い。

そんな時は、別のイラストレーターに助けを求めるのも一つの手です(笑)。Fireflyに挑戦してみましょう。

Fireflyの場合は、画像サイズやタッチなどはサイドバーから直感的に選択できるので、プロンプトは「森へ続く美しい屋敷の門。門の外の森は広葉樹。」といったシンプルなもので十分です。

頭の中に決まった構図やタッチが明確な場合は、それを参考画像として添付することで、よりイメージに近い作品を生成してくれます。

このプロセスを何度か繰り返していくと、ついに理想に近いイラストが完成しました!

若き女帝イザベルがぷりぷり怒って出て行っちゃった門だ!


まとめ

今回は、生成AIを使って自作小説の世界観にぴったりのイラストを制作する方法をご紹介しました!

ただし、AIが生成する画像にはどうしても細部の違和感が気になったり、「それは変だろ…?」とツッコミを入れたくなるものが出来上がることもあるでしょう。

そのため、私は主にこの方法で生成された画像をベースに、Adobe Photoshopでの加工や、そこに搭載された生成画像機能を用いた修正を施して、最終的な挿絵を仕上げています。

具体的な手順については、次回の記事で詳しく解説したいと思います!

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