見出し画像

WALL WORLDは、安いのに最高のローグライク採掘シューティングSFゲームだった

買った?


主人公が暮らす街。
壁にへばりついている

これが500円!?という完成度の壁掘りローグライク

ロボスパイダーで壁を登り降りしながら、採掘可能な場所を見つけて、資源を掘って、ロボを強化して、また掘って……というゲーム。

ローグライク×採掘×シューティングという感じで、シンプルに完成度が高い。1500円くらいでも全然買う。

探窟は気持ちいい

マイクラ、Terraria、Satisfactoryなど、さまざまなゲームに見られる探窟という活動。
暗闇を少しずつ開拓する喜びがあり、きっと何かがあるだろうという期待があり、そして突然に資源に出会う驚きのある、とても楽しいプロセスです。

WALL WORLDでも、新しい洞窟に出会うたびに

  1. どの資源が取れるのかという期待があり

  2. どこに資源があるのかと探す楽しさがあり

  3. 掘り進めれば予想外の鉱脈に出会う喜びがあります

あと採掘や採集の活動でよくある、”落ち着いた興奮状態”みたいなものが気持ちいいです。
洞窟内を掘り進む間、特に初期装備の間は掘り進む速度が遅いです。
なので、掘っている間、忙しいというわけではないんです。
が、頭の中では
『次どっちに掘り進むか』
『残り時間的にあと何マス掘れるか』
『最適な掘り方は』
『この洞窟はあと何往復で切り上げるか』
『次のアップグレードをどうするか』
などと考えており、”慌ててはいないけど、しっかり急いでる”という感じで作業しています。
慣れた仕事をガシガシさばいているときに似ている。体が半オートで動きながら、頭は冷静に作業を俯瞰している状態。ゾーンですね。
こういう採掘ハイの状態、資源収集ゲーが好きな人はわかるんじゃなかろうか。わかってくれ…

というわけで、しっかり採集の楽しさが味わえる点が非常によいです。
あと、資源が入ってない岩盤を掘ることで恒久アップグレードが手に入るのもよいですね。
短期的に大きなメリットがある資源掘りと、長期的な成長要素となる岩盤掘りが並行して進むデザインはよくできています。

ストレスの突破が気持ちいい

以上のとおり採掘活動は気持ちいいんですが、まぁ時間がかかります。
特に装備が貧弱な序盤が苦しい。
序盤に硬めの地質に出会ってしまうと、貧弱ドリルでコリコリコリコリ削ることになり、大変苦痛です。
下図は初期ドリルで地道に掘り進める姿です。(プラズマドリルなので見た目は立派)

コリ…コリ…

また、このゲームでは定期的にザイレックスという謎生物の襲撃があるため、採掘を中断して防衛に向かわなければなりません。
なので「もうちょっとでこの鉱脈が掘りきれるのに!!」というタイミングで作業を中断させられ(不快ポイント1)、えっちらおっちら入り口まで戻り(不快ポイント2)、そして掘り残しを回収するためにまた洞窟の奥まで再度進む必要があります(不快ポイント3)。

掘りを切り上げて戻るさま

つまり

  • 掘る力が弱いとむかつく

  • 掘るのを中断させられるとむかつく

というのがこのゲームの主なストレスです。

しかし装備が整ってくると、ずいぶん話が変わってきます。
強くなったドリルがバリンバリンと地盤を破る感触!
振動発生装置(全自動)で一斉に砕け散る岩盤!
加速装置によりスイスイ進む往復路!
3機編成のドローンにより適当に撃退される謎生物!

ビームで岩盤をぶち抜くロボスパイダーくん。かわいいですね。

これらのアップグレードがもう、最高に気持ちがいい。
序盤にイライラさせられたあの岩やあの生き物がバッチンバッチン解決されていくこのすがすがしさ!
あんなに硬かった岩盤がバッキバキに割れて資源だけ残った空間で吸う空気の美味さを一生忘れることはないでしょう。

プレイヤーにどうストレスを与えて、どう解決してやるか。
これはゲームにおいて非常に重要な要素となりますが、WALL WORLDはこれがもう100点満点ど真ん中ストレートにバチンと入っています。
序盤の苦しさが絶妙にもどかしくて、それをガッチリ解決してくれるアップグレードが気持ちよくて仕方がない。
アップグレードは複数段階ありますし、アップグレードによって効率が高まってアップグレードしやすくなるので、やればやっただけ気持ちよくなれる設計になっています。最高。

(結果としてアップグレードの上限が近く、リプレイ性の意味では短命になっていると感じます。でも多分そこも承知のうえのデザインだと思うので好感)

世界観がよい

WALL WORLDの世界は

  1. 垂直な壁に張り付くように生活しており

  2. ザイレックスと呼ばれる謎生物からの襲撃があり

  3. ロボスパイダーと呼ばれるマシンで帰還率50%以下の採掘活動が必要

というまぁまぁハードな世界です。
垂直生活は主人公から「悪くはない」と言われているので、よいですが、よいのかな?よいとしましょう。

ひとりロボスパイダーに乗って旅をするさみしさであるとか、見知らぬ風景の物悲しさであるとか、採掘を終えて戻ってきたらロボスパイダーに積もっている雪であるとか、ちょっと悲しくて行き詰まりを感じる世界が、すばらしいドット絵で表現されています。

さみしい

ロボスパイダーの動きもパンク感のあるガションガションなのでかわいいです。
多脚ってロマンだよね。

というわけでローグライクか採掘かシューティングかSFが好きなら買おう

あまり触れなかったけど、戦闘は序盤のうちに良い武器を拾えると一気に楽になります。
しんどかったら恒久アップグレードで戦闘系のものを優先して取ろう。

ご覧いただきありがとうございます! 知りたい内容などあればご連絡くださいね。