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『やるべきじゃないゲーム』をやらないほうがいい

要約

ゲームの目的が『気持ちよくなることだけ』なら、競技系のゲームにハマらないほうがいい。

なぜゲームをプレイするのか

ゲームにはいくつかの種類があり、種類によって得られる楽しさは異なる。
ここでは、ゲームを『競技系ゲーム』と『非-競技系ゲーム』に分けて、それぞれのゲームから得られる『気持ちよさ』から、やるべき/やらないべきゲームについて考えてみる。

競技系ゲームと非-競技系ゲームの違い

まずは、競技系ゲームと非-競技系ゲームを定義してみよう。

ここでは、将棋、ストリートファイター、LoLといったゲームを競技系ゲームとする。
なお、競技系ゲームでは対戦相手に対して有利な状況にあることを「気持ちよくなる」と言う俗語があり、本記事の『気持ちよさ』はここから取っている。
競技系ゲームの特徴は以下である。

○他プレイヤーとの競争とが目的である
○課金、ゲーム内レベル等のゲーム外要素はゲーム内容に影響しない
○短時間の試合を繰り返しプレイする

一方で、ファイナルファンタジー、グランブルーファンタジー、クッキークリッカーといったゲームを非-競技系ゲームとする。
非-競技系ゲームの特徴は以下である。

○プレイヤー単独の目標達成が目的である
○課金、ゲーム内レベル等がゲーム内での有利につながる
○長時間のシナリオや積み重ねを前提とする

気持ちよさの変化を考える

ゲームにおける気持ちよさを縦軸、ゲームプレイ時間を横軸に取ると、以下のような図が描ける。

お絵かき帳

ゲーム中は、可能な限り気持ちよくなっていたい。
では、競技系ゲームおよび非-競技系ゲームの気持ちよさをそれぞれグラフに示してみよう。(個人の見解です)

お絵かき帳 (3)

グラフの形は適当だが、ここで大事なのは競技系ゲームには気持ちよくない時間が絶対にあるということだ。

競技系ゲームは勝率が50%に収束するようにデザインされる。したがって気持ちよくない敗北を絶対に経験する。
反して非-競技系ゲームは(演出上必要な場合以外は)常にプレイヤーを気持ちよくするように、そしてプレイするほど気持ちよくなれるようにデザインされる。

競技系ゲームは毎試合ごとに異なる経験を得る。気持ちよさは試合ごとに激しく上下し、刺激的で、そして疲れる。
非-競技系ゲームは長時間のプレイを通じて一貫した体験を得る。気持ちよさはプレイ時間に応じて増加し、安定した気持ちよさが得られ、時に刺激が足りないかもしれない。

自分がどういうゲームをプレイしたいのか

ここでタイトルに立ち返る。
『やるべきじゃない』ゲームをやらないほうがいいのだ。

ただゲームで気持ちよくなりたいなら、競技系ゲームをプレイする必要はない。非-競技系ゲームをプレイしよう。
当然ながら、競技系ゲームのほうが偉いなんてことはない。

競技系ゲームをプレイするなら、激しい感情の変化を覚悟しよう。
敗北が当たり前にあることを受け入れ、長期的な目線でプレイしよう。
自分がなぜ競技系ゲームを、敗北があり得る、気持ちよくなれない可能性のあるゲームをプレイしているのか考えよう。

あるいは、競技系ゲームで以下のような状況を目指すのもいい。

お絵かき帳 (4)

勝とうが負けようが、楽しければそれでいい、という回答もあり得るのだ。

結言

LoLをプレイしていたら精神を病みそうな勢いでキレている人を見かけてしまい、思うところをまとめてみました。
ゲームは楽しいし、良い趣味になりうるものですが、人を惹きつける力が強く、時に過剰な欲求を喚起します。
ゲームで冷静さを失うのは、ある意味では恋によって盲目になるのと似たようなもので、本人は自覚もできず、ブレーキをかけることもできません。
なのでゲームをプレイしていない冷静なときに、どういうつもりでゲームをするのか、ちょいと考えてみても良いんじゃないかと思います。

普段の生活も似たようなもので、嫌な気分を抱えながら続けていることに対して(そもそもなんでこんなことしてるんだっけ…)ということを問い直すのは、意識しないとできませんが、一度立ち止まって考えるほうが良いことも多いです。
生活の慣性は意外と強いので気をつけよう。

まとめ

競技系ゲームは気持ちよくないことがある。覚悟のうえで取り組もう。

ご覧いただきありがとうございます! 知りたい内容などあればご連絡くださいね。