青いウィルスミスについての話

大学受験が終わってから、自分のご褒美に劇団四季の『アラジン』のチケットを買った。
目の前で繰り広げられるエンターテイメントショーにめちゃくちゃ感化され
特にジーニーのキャラクターに強く惹かれた私はジーニー役の阿久津さんにファンレターを送った。

(阿久津さんは残暑見舞いのハガキと年賀状の返事をくれた。優しい)
私は本当に感動すると、一定の期間その余韻から抜けられなくなる。
アラジンは二ヶ月近く余韻から抜けられなかった。

そんな思い入れのある『アラジン』を初日の初回に鑑賞した。
予告やポスターを見て、「ジーニーが・・・私の大好きなジーニー・・・ウィルスミスが青いだけじゃん、ガイリッチーなにしてんの?」
って思ってたけど、ただの青いウィルスミスじゃなかった。
青いウィルスミスを逆手にとって、巧く調理している。
特に「フレンド・ライク・ミー」ではヒップホップ調でオリジナルさがあって超かっこよかった。

この作品が既存の物語と違うのは、
ジャスミンが王女になるという結末である。
これは、女性が活躍する時代を意識した脚本であり、劇中歌でもジャスミンが力強く歌っている。これはこの作品のテーマでもあるため、ワンシーンワンカットの力を入れた演出で印象づけている。

なぜ、アラジンが好きなのか考えると物語を構成する要素の多さにあった。
①アラジンとジャスミンの恋愛
②アラジンとジーニーの友情
③アラジンとジェファーの対立(ヒーローVS悪党)
④ジャスミンと国王、家族の絆
⑤人間と動物の相棒関係(猿のアブー、虎のラジャー、オウムのイアーゴ)

そしてランプの魔人という際立つキャラクターがいることによって表現できる幅が広がり、観客を楽しませようとする作意が伝わりやすくなる。
(ジブリで一番好きな『ハウルの動く城』も似た要素で構成されている)

青いウィルスミスに引きずられることなく物語はハッピーエンドを迎える。
ラストシーンでは両隣の人が泣いていた。いい映画だった。
ただ、私は「このアラジン、目が笑っていない時の小島さんそっくりだなぁ」と思っていた。それとやっぱり青いウィルスミスをジーニーと呼ぶのは無理だ。

でも今日はなぜアラジンが好きなのかを再確認できたのでよかった。 っていう感想でした

#アラジン


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