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慶○ラグビー部のパーティーで彼氏を見つけた話

コロナが流行する前、六本木で定期的にバーを貸し切って慶○ラグビー部のパーティーが行われていた。それは”ショク”と呼ばれるパーティーで、部員が友達の友達など、片っ端から女子を集められた。”ショク”が何を意味するのかはなんとなく想像がついたが、怖くて聞けなかった。
友人に誘われ、六本木に向かう中、「地方出身女子大生が、某名門の選手と飲めるなんて、ついにここまで上り詰めたぞ」と自惚れていた。

バーに着くと3000円を徴収され、「サッカー部の飲み会は無料なのに」と文句を心の中で言いながら、カウンターでお酒を受け取った。今思えば、3000円で何時間も飲み放題でシーシャも吸い放題だったから格安だった。

カウンターで友達とお酒を飲んでいると、Aという部員に話しかけられた。「誰の知り合い?よかったら一緒にソファーで飲もうよ」。友達と目でアイコンタクトを取って、ソファーへ行く。ソファーには何人かのムキムキ男たちがいた。話を聞くと彼らは議員や会社役員の息子だったり、全員港区に実家があるボンボンだった。頭の中に「玉の輿」の文字が浮かんだ。

すぐさまAにロックオンした私は、気づけばたくさんお酒を飲んで楽しい時間を過ごして、気づけば1人暮らしの狭い学生マンションにAを連れて帰っていた。
身体の関係から始まった割にはしっかりとAと付き合うことになるのだが、数年後、”高貴な身分の男と結婚するのは、同等に高貴な女だ”という悲しい世の常を悟るのだった。


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