見出し画像

水道の凍結・水漏れ

土曜日の午後、被保佐人の方から電話。この被保佐人の方から電話がかかってくるのは珍しい。恐る恐る電話に出る。「実は・・3日前から水が止まらん。風呂も入っとらん。すぐには無理かもしれんが、来てほしい」と遠慮がちの電話。敷地内のメーター付近にある元栓は閉めたのか聞いたが、どうも要領を得ない。ただ、3日前からとは。すぐに止めなくては。確認してからでは時間がもったいない。とにかく水道屋に電話することに。

とはいえ、自分の住まいから離れている場所のため、業者の名前すら頭に浮かばない。水道業者と入力してググると市のホームページに辿り着いた。「指定給水装置工事事業者」の一覧ページを発見。この一覧に載っているところなら、まともな業者なのか?ひとまず日頃から付き合いのある灯油業者から情報を得ることにした。

その灯油屋さん、純朴な方だが、普段からイマイチ心の距離を感じる方ではある。やはり「業者も色々あるし・・。私の家からは遠いところだし・・」と情報提供をしぶられる。下手に伝えて、トラブルになりたくないのね。気持ちはわからなくもないが、もう少し親切でもバチは当たらないと思うが。

さて、気を取り直して、一覧に取り掛かる。ご丁寧に、業者の営業日も掲載されているが、土曜日に対応してくれる業者は本当に少ない。試しに、土曜日は営業日ではないが、名のしれた規模の大きい業者に電話。しかし、呼び鈴が虚しく響くだけ。やはりこの一覧の営業日表記は正しいらしい。大人しく土曜日が営業となっている業者に電話することにした。目が止まったのは町の電気店。電気屋も工事を請け負うのかと、新たな発見。早速電話。とても丁寧な感じで、「今、社長は留守ですが、連絡してみます。今日中には伺えるでしょう」と嬉しい言葉。おそらく社長夫人かな。安心して被保佐人に電話を入れた。
その直後、電気屋から電話「すいません。どうも水道工事が立て込んでて。1週間以上空いてないとのことでした。別のところに依頼して欲しい」と。やはりこの寒気のせいで、てんやわんやらしい。
別のところって、選択肢は狭いのに。一応、土曜日でも営業している業者を尋ねてみる。「土日対応するということで電話をもらうことが多いのですが、他のところがされているかどうか・・」と申し訳なさそうな答えが返ってきた。

再び気を取り直して、別の業者に。アットホームな雰囲気の電話応対。間違いなく家族経営。「今、市外に行ってるのよ。明日も予定が入っているみたいで。それは可哀想だけど・・。」と。悩ましては申し訳ないので早々に受話器を置いた。

さて、次。ちょっと距離的に遠いが、ダメで元々。電話は男性がでてくれた。歳はだいたい40代くらいかな。声の調子はわんぱくな感じだが、敬語は正確。「わかりました。すぐに伺ってみます。水漏れの箇所はわかりませんが、部品が揃うまで漏れている配管だけストップさせるかも。」と、なんと即対応可。安堵のため力が抜けた。あとは風呂。すぐに治らなければ、入浴できるところを探さねば。そんなことを考えながら業者からの電話を待つ。

1時間後、業者から電話。「洗濯機の元栓付近のホース部分が割れていました。そのほかの水漏れなないですね。まぁ、ひとまず止めました。部品があればこちらで直せますがどうします?」と。結局水漏れは水道管ではなかった。数千円とのことで、こちらも依頼。

本人に確認。「あ、そうそう。一箇所だけ。」とのこと。もっと大袈裟に漏れているのかと思ったのだけど。それに蛇口を捻って止めればよかったのに・・。さまざま思うところはあったが、それを言ってもどうしようもない。
洗濯機付近は水浸し。床を修繕したばかりだったが、ま、大ごとにならなくてよし。

反省と発見

人の言いたいことを言葉だけで汲み取るのは難しい。ただ、この方の場合は、3日間も放置したのは、やはり私に遠慮があったのだろう。この数ヶ月修繕や片付けを行なってきたから、これ以上頼めないと思ったのかも。何でも言える雰囲気を醸成しなければ。
そして、水道管について。寒冷地では水道管に電熱線を巻いているらしい。それでも破裂するとも言うが、比較的温暖な地域で急に寒波に見舞われると、なんとも脆い。そのため水道屋さんが飛び回らなくてはならなくなる。働き方改革が叫ばれる昨今、土日は休んでもらいたいと思う反面、曜日に関わらず随時対応していただける業者も必要不可欠だ。自分自身も後見人として土日など関係ない。そういえば。

ともあれ、現在の人間は社会を離れては生きていけない。一人で全て行えるほど生活は単純ではないから、あらゆる資源を繋げて対処するしかない。自分と社会との接点を広げていくことが、被後見人等の利益につながる。やっぱりこの仕事は楽しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?