見出し画像

EC業界の全体図と今後の流れ

今回は、今後ますます市場拡大が予想され、特に中小企業にとっても新たな収益源になりうるEC領域について、昨今様々な情報が溢れる中で、ここらで自身の情報整理もかねて内容をまとめてお伝えできればと思います。

|世界のEC市場

画像1

中国の市場の大きさ、成長率がぶっちぎりです。日本と比較して約20倍米国と比較して約3.5倍というような規模感です。成長率についても、前年対比で127%成長です。

理由は色々取り上げられておりますが、例えば国土などの地理的な環境や国民性、また本noteで参考にさせていただいているウェブ解析士ナレッジのサイト記事では、「キャッシュレス決済の普及率」と「中国電子商取引法の改正」が理由として挙げられています。

中国電子商取引法の改正(2019年1月に施行された法律)によって、「販売事業者(個人を含む)の営業許可証の義務化やECプラットフォームへの消費者保護への厳しい責任」が課せられるようになり、「消費者が安心感を持って買い物ができる環境構築」がされたことが要因ではないかとされています。

日本においてもベンチャー企業が、不正使用歴のあるIPアドレスからの注文を検知するなどのシステムを開発しているなど、今後そのような土台は拡がっていく流れはあります。

|日本のEC市場

画像2

トップ層の順位についてはそこまで大きな変動はないかと思いますが、成長性についてはAmazonが頭ひとつ抜け出している印象です。

また、au PAY マーケット(旧Wowma!)やQoo10などの新興モールの成長率が大きい印象があります。楽天が多くの集客が見込める一方で価格競争などにさらされるような環境であるのに対し、新興モールにおいてはまだ価格競争が激しくなる前の状況において、多くの企業が参入している状況なのではと思います。

▼ネットショップ出店の手数料・出店費用の比較表

画像3

売れる!ネットショップの教科書の記事より、出店する側の参考情報として国内主要6モールの比較表を参照しました。

「楽天市場、Y!ショッピング、Amazonの集客・使い分けを学ぶ。ECモール基礎講座」において、各モールのユーザーと特徴を理解し、基礎施策の最適化をスピーディーに実行することが重要と述べられています。

そのような各モールの詳細情報については以下モンゴロイド社の記事にあった図が参考になるかと思います。

画像4

|国内ネット通販売上高ランキング

画像5

日本ネット経済新聞の記事では、国内のトップ50位のランキングは上の図の通りであり、BtoCだけではなくBtoB企業のネット販売も上位に食い込んでいますね。

|今後の流れ

ここでは、今後の流れと題して、経産省は発表している「電子商取引に関する市場調査」にある、EC業界のトレンドを共有できればと思います。

▼配達

スクリーンショット 2021-06-10 11.12.51

上の図は、米国消費者がオンラインショッピングにおいて主な重視する点を挙げた表です。

最も重視されているのが「配達のスピード(62%)」で、次に「配達のプロセスが容易であること(54%)」というように、配達に関する事項が上位に位置している。

続いて「十分な商品情報があること(53%)」、「返品が簡単なこと(50%)」が挙げられており、「オンラインで購入し店舗でピックアップができること(31%)」といった項目も見受けられます。

直近では、注文確定から24時間以内に配達する「ロケット配送」で注目を集めている韓国企業が日本にも進出しており、今後このような海外の有力企業が日本に上陸する流れは拡がると思います。

▼SNS

スクリーンショット 2021-06-10 11.20.21

2019年の米国におけるソーシャルコマース(SNS 経由のインターネット注文)市場規模は前年比 25.2%増の194.2億US ドルと推計されており、今後も 20%を超える成長率で拡大し、2022 年には 383.4 億 US ドルまで達する見込みであるとのことです。

スクリーンショット 2021-06-10 11.23.55

既に日本でもその流れは拡がっているかと思いますが、SNSはECへの誘導手法において、他の広告媒体や検索と比して最も大きく成長しているチャネルとなっています。上の図はそれを示したものです。

もちろん、ボリュームではなく成長率という観点であるため、現時点での売り上げに対する比率やインパクトはまだ劣る部分はあると思いますが、今後無視できないようなチャネルになっていることは間違いないでしょう。

日本でも特にZ世代の情報に疲れた若者を中心に、日々の買い物でSNS(交流サイト)の存在感が強まっているとの記事もありました。

この辺りは、DtoCが伸びている要因とも重なる部分があるのではないかと感じます。他と比較されるのではなく、独自の世界観や価値を訴えて、それに魅力を感じる消費者がその企業、その商品を選択していると思います。


以上です。最後までご覧いただきましてありがとうございます!

簡単ではありましたが、何かしら参考になりましたら幸いです。
EC領域については今後も範囲を絞って深掘りしながら、より詳細な情報をお伝えできればと思います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?