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和氏之壁

昨年までの私は失うものなんて無かった。
失っても怖くないものばかりだった。

高校2年の時全日の高校を辞めて 通信に進んでから
元々少なかった友達がもっと少なくなった。
友達と呼べる人は片手で数えられるほどだった。
そんな片手で数えられる友達とも 頻繁に会うわけでもなく 連絡をすることもなかった。

そんな私にも失うと怖いものが沢山できた。

ライブハウスに出会ったのは昨年の3月
中学の時に好きだった弾き語りをしていた人が、知らない間にバンドを組んでいて しかも 学生無料のライブをすると 偶然知った。
行きたい。 とても行きたい。 だけど私には一緒に行こうと誘える友達もいなかった。
ひとりで行ってみると決断して ドキドキしながら 行った。
ワンダフル放送局 のライブ。

そこから頻繁にライブハウスに行っていた。
行く度に、いいバンドに出会ってしまう。
こんな素敵な空間があっていいのか?と思う日々だった。

気づけばTHE 雷楽を追いかけていた。
東京までひとりでいくようになった。
夢中になれるものがあるってこんなに楽しいんだと思った。
やりたいと思う 夢も出来た。
行きたいと思う専門学校も出来た。

ライブハウスに通い始めて1年が経とうとした頃、
いつも通りひとりでライブハウスに行くと
はじめてライブハウスでお客さんに声をかけられた。
好きなバンドが一緒の人だった。嬉しかった。
お友達になれた。うれしい。
そういう事が数回あった。
ひとりで居ることが多いから 好きなバンドが一緒の友達ができることとっても嬉しい。

行きたいと思っていた専門学校にも行ける事になった。
入学前登校なのにもうみんな友達とわいわいしてる。
交流なんてするタイミングないのになんで?とおもった。 わたしはひとりだった
ああ、また高校の時みたいにひとりになるんだ、ほんとに2年続けられるかな、
正直不安だった。
親には心配をかけたく無いから、ひとりでも頑張れるよ!とずっと言っていた

入学して少しの間はひとりだった。
でも今の私には逃げる場所がある。高校の時はなかった居場所がある。
それだけでなぜか心強かった。

ある休み時間の時、4人組に声をかけられた。
「今度、お昼一緒にたべよーー!!」
嬉しかった。何気ない一言だけど嬉しかった。
はなしていくうちに、「ずっと声かけたかった」と言われた。
そう思ってくれてる人がいたことに幸せだった。

4人の中に同じようにバンドが好きな人はいなかった。
でも、みんな夢中になっているものがある、

私にとって4人は 同じものを学ぶ仲間であり、大切で大好きな友達

あーーーーーー、全部、全部、失いたくないな、

和氏之壁
この世に滅多にないほどの宝物のこと

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