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「旅」を感じるときとは

東京都庭園美術館で開催されている『旅と想像/創造』を見に行ってきました。ぐるっとパスを利用したので無料です!

突然ですが、みなさんはどんなときに「旅」を感じますか。

旅行や移動すること自体に制限がかかっていた昨今、ジャンルや表現の仕方を問わず「旅」に関してさまざまな角度からアプローチしている本展は、非常に興味深いものが多くありました。

美術館入口。ラリック作品が右手にあります。

かつて美術館を住まいとされていた朝香宮ご夫妻。
100年前の欧州旅行がきっかけとなり、のちに庭園美術館となる建築に大きな影響とこだわりをつめこみました。

「朝香宮のグランドツアー」ということで欧州各地で撮影された写真には、最先端のファッションに身を包んだご夫妻の姿がありました。旅をすること自体が一流の証、豊かさを象徴しているかのように感じられました。

優雅な旅の記録を目にすることでそこへ行った気になれますが、展示の中で印象的だったのが「蒐集」されたものたちです。

栗田宏一 土採集に使用した地図と各地から投函したハガキ

ただひとつのものにこだわり、ただ集めていく。
単純でいて途方もないことですが、その行動自体が「旅」かもしれません。
また蒐集したものを見る立場は、一つ一つを追うことで旅の軌跡をたどることが出来るのも魅力です。

栗田宏一 『日々旅にして旅が住処』

新しく創作しなくとも、それ自体が持つエネルギーがこちらへと訴えかけてくるような、強い説得力のようなものを感じました。

新館へと続く通路の脇にも栗田氏が採集した土が!

そして最後に私自身もはまってしまった、沢木耕太郎氏「深夜特急」の装幀カヴァーになっているカッサンドルのアールデコ調のポスターも展示されていましたので、気になる方はぜひいかがでしょうか。

ポスターはどれも気持ちがいい構図です

https://www.teien-art-museum.ne.jp/


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