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色と空間を冒険する

茅ヶ崎市美術館で開催中の『フランシス真悟-色と空間を冒険する』を見に行って参りました。
失礼ながら、フランシス真悟氏を存じ上げておりませんでしたが、
なぜ訪れたのか…それはnoteが情報元でした。

学生時代から、色のグラデーションや朝日や夕日、光のあたたかみを感じられるような絵画作品に興味があったので、これは行ってみようとなった次第です。

高砂緑地の敷地内へ
周囲の景観が映りこむ、ガラス張りの美しい建築です。

優れた色彩で人々を魅了し、世界的な活躍をみせる現代アーティスト・フランシス真悟の国内初となる大規模個展を開催します。アメリカ・サンタモニカ生まれのフランシス真悟は、日本とアメリカをルーツにもち、幼少期より色彩がもつ豊かさに触れ、色彩が人にもたらす知覚体験について探求しつづけてきました。絵画によって何ができるのかを自身に問う姿勢のもと、何層にもおよぶ色の重なりや、色彩の微細な組み合わせによって、崇高で静謐な絵画空間を創り出します。
代表作ともいわれる「Interference」シリーズは、絵画の顔料に含まれる粒子に光が反射し、観る人の角度より様々に表情を変える作品として知られ、シリーズの一つとして昨年、銀座エルメス フォーラムで7mにもおよぶ壁画作品《Liminal Shifts》を発表。ガラス造りの展示空間に差し込む自然光を受け、刻々と姿を変える神秘的な作品は大きな話題を呼びました。

哲学的な思想のもと青一色で塗りこめた画面により瞑想的な空間を創り出す「Blue’s Silence」シリーズ。二次元の絵画の中に多次元な世界をイメージさせる「Infinite Space」シリーズ。ロサンゼルスでのコロナ禍の閉塞的な状況に抗うかのような思いで描いた、鮮やかな色彩による日記ともいえる「Daily Drawing」シリーズ。人々を包みこむドローイング・インスタレーション「Bound for Eternity」シリーズなど、1980年代の初期からの多様な絵画作品、約100点が一堂に会する貴重な機会となります。

さらに、本展のために当館の自然光が差し込む展示空間を活かした作品約10点を新たに発表。

絵画のメディウムを実験的に扱い、色と空間を冒険するかのように作品を制作する注目の現代アーティスト・フランシス真悟が湘南で放つ唯一無二の絵画空間をぜひご体感ください。

茅ヶ崎市美術館公式HPより引用
自然光による鑑賞。素のままの作品を体感できます。
左側強く光が当たったときと、
右側に強く光が当たったとき
見る角度を変えないと分からない、重ね色の層。
美術館そのものが、自然光welcomeな心地よい空間

私が訪れた美術館の中でも、自然光による鑑賞は数少なく、
今回の展示では、「とても明るい」というのが第一印象でした。
ほかの美術館での自然光鑑賞は、作品保護の観点からなんとなく暗い雰囲気が多かったのですが、ちゃんと太陽の明るさを室内に取り入れられた明るい空間の中で作品を鑑賞することが出来ました。

そしてフランシス真悟氏の代表作である「Interference」シリーズの新作。
自然光が取り入れられた展示室をぐるぐる巡っては、絵画の顔料に含まれる粒子に光が反射し、観る角度より様々に表情を変えるさまを堪能させていただきました。

まさに、自然が生み出す偶然的な色のグラデーション、大気を感じられる透明感のある表情を楽しむことが出来ます。

吸い込まれそうな「Info Space」シリーズ
ふかく、深く浸透していきます…
「Daily Drawing」_やはり色の移り変わりは魅力的。
よき。

どうやら、フランシス真悟氏の作品のとりこになったことは間違いなさそう。
作為的なものではなく、偶然性や自然の力によって生まれた色の移り変わり、境目のないグラデーションに心惹かれてしまいます。

無地のようにみえても、色の重なりや表情を冒険して鑑賞することが出来るのはとても面白いなと思います。
「これ色好きかも」という作品に必ず出会えると思いますよ。

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