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潮彩作品振り返り「七つの大罪」

一年が終わってしまう。
彩花です。

引き続き潮彩の振り返りを続けます。
本日はこちら

⭐️七つの大罪

ノンバーバルコミュニケーション作品、いかがでしたか?
初めてご覧になる方も多かったかと思います。
言葉を使わず、俳優の身体をもって、おしゃべりをする。
即興だからこそ生まれるひりつきに、貴方は何を感じましたか?

そもそもなぜこの演目を入れたかったかというと、潮彩という企画の根幹に関わってくる話なんですね。
一緒にその場にいてくれた貴方の、明日を応援したい。
作品という世界の中で、共に生きてくれる貴方の、背中を押したい。
私は「わたしだけがいない海」で背中押してもらったから、今度は私から、この場に存在する貴方へ。

そんな気持ちで取り入れました。

本体役を奈穂さんと彩さんにしたかったのは、烏滸がましい話なのでここ以外では言いませんが、別ベクトルで私が「自由に、伸びやかに生きてほしい」と願った2人なんですね。

彩さんも奈穂さんも、知り合ってから長いし、たくさんの作品を共にしてきました。

彩さんとは、ここ最近はずっと「振付師(ステージング)と演者」という関係性が多く。
上に立ってみんなを指導する、という、その重責は私には計り知れません。
だけどたまにはね、同じ目線で、同じ速度で、創作をしようよ、ゆっくりでいいからさ。
そんな気持ちでお声掛けさせて頂きました。
ある意味無責任でいて欲しかった。
内省の時間を大切にしている彩さんの、その心を、板の上にのせて欲しかった。
ただそれだけ。
結果、彩さんのその「表現」に向き合う姿勢が、人の心を震わせたと思う。

奈穂さんとは、ずっと良きお友達。
芝居をする、酒を飲む、コンサートに行く、旅行をする、家族に会う…
友達っていうかね、なんですかね。
色々飛び越えてます。笑
お互い不器用なところも知ってます。
いいところばかりみせているわけではありません。
そんな奈穂さんの大好きな一面のひとつ、気遣い屋さん。
すごく素敵なんだけど、多分だけど、そんな自分に、自分で苦しめられちゃうこともあると思う。
私の、奈穂さんの好きなところは、筋道の横にそれて、自由な発想の世界で生きてる時。
褒め言葉なんだけど、根はわがままなんだから、この世界の中だけでも、自由に生きてほしい。
その真っ直ぐさが、心を動かすから。

誰でもよかったわけじゃない。
彩さんと奈穂さんだから、よかった。

2人芝居に出演しない3人は、その回は大罪役にまわってもらった。
単純に、好きな表現者の出演回数を減らしたくない、というのもあったけど、2人芝居で培われる「没頭力」が、この七つの大罪でも発揮されたら素敵だろうなあと、思ったから。
結果、素直にその場にいてくれたよね、みんな。
身体は正直だから、感じ取ってくれたものを、素直に表に出してくれました。

そう考えると、もしかしたらこの七つの大罪は、私のエゴがマックスだったのかもしれません。
だけど、だけどね。
人間は言葉をもってしまったから、表層部分と深層心理に相違がうまれる場合があって。
この作品を通じて、私も含めて、言い訳できない空間を作りたかった。

言い訳っていうとね、少し言葉が強い。
ただ、素直に、目の前に見える事象を受け取って、未来へ繋げていきたい。

そんな願いが、こめられてたり、そうじゃなかったり、してね。

ぜんぶ だいすきだよ。

「七つの大罪」
怠惰、怠惰、憤怒、怠惰、憤怒、傲慢
沖村彩花

頂いたサポートは、今後の活動に使わせ頂きます。巡り巡る表現の為、応援して頂けましたら、しあわせます。