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パンチの効いたホストファミリー

メルボルンでの留学生活。多国籍国家なのは前回書いたけど、私のホストファミリーはなかなかパンチの効いた家族だった。

家には何人もの留学生がいたことは前回も書いたけど、たぶんそれも本当はいけないことだったはず。学校で1つの家に1人の受け入れと決まりがあるとウワサがあった、ホントか知らないけど。あと学校までも何分以内に着ける範囲と決まりがあったのに、それも規定以上でなぜ私はこんなに時間をかけて通わないといけないんだとぶーたれてた思い出がある。

一番今でも印象に残っている出会いのことを今日は書こう。

メルボルンの学校に着くと、いろいろ説明があり、その後お家に行くという感じだった。ホストファミリーはどの家族も迎えに来てくれていて、そこでご対面。緊張MAXな私の前に現れたのは、小さなマザー。その顔を見て、なんだか大丈夫そうだと思った気がする。

車で家まで行くとのことで、そこでファーザーに会う。ちょっと怖そう。そんな私の気持ちを両親はつゆ知らず、荷物を載せてさっさと出発。もう夕方にさしかかっている。飛行機で疲れてはいるものの、まだ緊張は続く。

なにより両親の英語が全然聞き取れない。早口で発音もちょっと違う2人の会話に、私は一生懸命耳を聞き立てる。でも何を言っているのかわからない。

ああ、私これでこの先大丈夫だろうか…とだいぶ不安になっていた。頭の中ではそんなことを考えながら、車の窓の外を眺めていた。

そんな中どうやら話しかけられた。

「チキンは好き?」

え、チキン?まあ好きでも嫌いでもない。ひとまず「うん」と答える。Yesで済むから。

「よし、じゃあ今日のごはんはチキンにしましょう」とのこと。

メルボルンについて初めての食事。そりゃ何が食べれるのかとても期待していた。食べるのが大好きな私にとって、食事は大事な時間だ。メルボルン料理ってなんだろう?私初日だし何か作ってくれてると思ってたけど、これから作るのかな?と勝手な期待がどんどん膨らむ。

どうやらここのお店に行くみたい。ファーザーが車を駐車場に止める。

ちょっと待て、見たことあるよこの看板。


ケンタッキー!


そう着いたお店は日本でも慣れ親しんだケンタッキーだったの。ケンタッキー好きだよ、うん。日本でも食べてたよ。

でもメルボルン初日だよ。初めてのホストファミリーとの対面の場での食事だよ。びっくりしたよ。決してケンタッキーが嫌なわけじゃないんだけど、なぜこのタイミングで?という感じだったの。

でもマザーは「いくつ食べる?」とか私の気を使ってくれてる様子もあった。

でも翌日、友人の間で私の夕食が話題になったのは言うまでもない。

でもそれ以後約半年その家で過ごしたけど、ケンタッキーは食事に登場しなかった。今思うと歓迎だったのだろうか…不思議だ。


全然関係ないんだけど、表紙の写真は家のそばの信号だよ。縦なのがビックリで思わず写真に撮ってた。

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