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#40 それは薬の名前じゃない

こんにちは。

薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。

日々の業務で感じたこと、気づき、疑問などを綴っています。

先日、患者さんに薬をお渡しするときの会話です。

私:今日は新しく睡眠のリズムを整える薬が出ています。

患者:前、アメルをもらって飲んでたけど何が違う?一緒に飲んでいい?

私:(アメル…???)

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アメル…なんか聞いたことあるけど、そんな薬は聞いたことない…。

なんだ?

なんだ??

!!!!!!

あー!メーカーの名前だー!!

そうなんです。

私の勤務先で、エチゾラム®︎0.5mg「アメル」という抗不安薬を採用しており、患者さんはそのことを言っていたことに気付きました。

病院でもらう薬は、
最初に開発されたいわゆる“先発品“と、先発品の特許が切れてからそれを元に製造・販売された“ジェネリック医薬品“があります。

最近のジェネリック医薬品の名前は、

成分名+規格+メーカー名

になっていることが多いです。

つまり、今回のエチゾラム®︎錠0.5mg「アメル」だと

成分名:エチゾラム
規格:0.5mg
メーカー名:アメル

となるわけです。

(実際、「アメル」というメーカーはなくて、共和薬品工業が「アメル」という名前で統一して医薬品を製造販売しています。)

これは患者さんだけでなく、他スタッフでも間違えていることが多くて、カルテにマイラン服用と記載されていることがありまして…。

そのときは、球形吸着炭細粒「マイラン」を服用していた患者さんでした。

そこは炭を服用だよー

という薬局ツッコミ。
(腎臓でうまく解毒ができない方が、炭を使って毒素を吸着させて便とともに排泄するために用います。)

薬の名前って、言いにくいカタカナばかりでややこしいけれど、成分名とメーカーの違いは知っておいてほしいな、という話でした。

疑問や質問お気軽にご相談ください。
あやこのお薬相談室

みなさんのヘルスリテラシーの向上に少しでもお手伝いができますように。

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