たいていの物事には、いいこと悪いことどっちもある
年少の息子が、最近日常生活のなかに出てくる漢字をガンガン読み始めた。
ちなみに特殊な教育などは一切していない。
そして息子の頭がいい自慢でもない。
物事には、いいところと悪いところ、大抵どっちもあるという話である。
息子が読めるもの
息子は現在4歳半だが、ひらがなカタカナは基本マスター(拗音に迷うくらい)、さらに簡単な漢字を最近読んでいる。
大中小→だいちゅうしょう、
大きい小さい→おおきい、ちいさい、
など、複数の読み方があるのも理解している。
他にも水(みず)、当(あ)たり、終(お)わりを読みあげている。たぶん、出会わないだけでもっと理解していると思う。
ワークみたいなのは短時間で飽きてしまう。絵本は図書館で借りて寝る前によく読むが、自分ではそんなに積極的には読まない。
彼にここまで使える知識として吸収させたのは、そう。
YouTubeである。
マイクラゲーム実況の力
息子の推しは、ドズル社のおらふくん。
マインクラフトという、ほのぼのからサバイバルまで、大人も子どもも楽しめる大人気ゲームにハマっているのだ。(私も)
彼らは小学生の視聴者が多いことを理解されているので、比較的配慮された内容(センシティブ規制もしっかりしている)で、ゲーム実況のなかではかなり安心して一緒に見られると思う。
ちなみにドズル社はnoteアカウントもある。
おらふくんの動画は、セリフなど基本漢字ありの字幕つき。
テロップも適宜あるし、ボスを倒すと「〇〇討伐!」とか大きく表示される。
動画内に表示される文字は、基本おらふくんが読み上げてくれる。
つまり聴覚と視覚で、爆速でことばを覚えていくのだ。
しかも義務じゃないので、好きなことへの知識の増え方はすさまじい。
私も幼少期ポケモンの名前を即覚えて、親がいつまで経っても同じ言い間違いしているのを不思議に思ったもんだ(今は私もその気持ちがわかる)。
マイクラのいいところは、半分ぐらい現実に存在するってところ。
ワールドには森林や雪、海や山があり、たくさんの木や動植物が出てくる。
アイテムも、鉱石を掘るツルハシ、土を掘るのはシャベル、など用途もわかるし、かまどで燃やして鉱石を錬成したり、動物を屠って生肉を焼肉にしたり。
一部のモンスターや、ネザー、エンドという、完全に固有の世界もあるが、ゲームのなかではかなり現実世界に近い。
ビジュアルも、名前も、行動も、ドットで表現されてはいるがかなり世界のことが学べるゲームだ。
RPGちっくな冒険だけでなく、建築、造形や、プログラミング要素もある機構も作れる。すごい。
息子が、ダイヤモンドとかアメジスト、エメラルドってワードを保育園の先生に話して、博識でびっくりしたと先生がおっしゃっていた。
息子はゲーム内のものを想像して話しているが、色や価値も類似のものだし、わりとマイクラを知らなくても会話ができる。そして、大抵なんで知ってるの?と褒めてくれる。
結構いいことなんじゃないかなあ。
私はポケモンの名前を覚えて大人に褒められた記憶はないからなあ。
スーパーのお肉もそうなの?
息子が先日買い物帰りに聞いてきたこと。
「この世界のスーパーに並んでいるお肉は、マイクラみたいに牛とか豚とかを倒してできてるんじゃないよね?」
と。
いや、同じだよ。と伝えると、
「牛とか豚とかこのへんで見たことないけどな」
と。
確かに息子は、普段東京の住宅街に住んでいて、動物園は行ったことあるけど牧場は行ったことがなく、ペット以外の動物にほぼ出会っていない。
見たことないんだから、いるかどうかわからないわな。
私は、育てるのに広い場所や草が必要だから、東京の周りの土地で育てて、残念だけど倒してお肉にしてここに並んでるんだよって話をした。
彼は特に返事をせず、しばらく黙っていた。
ああ、脳内処理してるなあと感じた。
マイクラでも、牛や羊を倒して食べるシーンはよく出てくる。ゲームの解像度は低くとも、スーパーのお肉と結びついたことでいろいろ思うところがあったのだろう。
数秒後にはいつものおしゃべりマンに戻った。でも、あの数秒は、必要な咀嚼の時間だったと思う。
ゲームも漫画も別に悪くない
私は中学時代BLEACHにゴリゴリにハマっていたことで、難読漢字や英語、スペイン語をすぐに覚えたりした。17巻のスペイン語サブタイトル、今でも覚えてますよ。意味も調べて覚えてる。
好きだから、覚えた。
それだけだ。
先週の三連休、なるべく息子をテレビから遠ざけようといろいろ工夫をし、かなりの時間息子と遊んだのだけど、ほとんどごっこ遊びだった。
ごっこ遊びストーリーを作るのも、キャラメイキングも、豊かな発想だなあと常々感じる。
ストーリー丸々、おらふくん動画からの輸入のこともある。よく覚えてるなあとも思う。
正直ずっと付き合うのは大人がきついのだが、ベッドの上でなんのおもちゃも使わずに、1.2時間ごっこ遊びで過ごすことも余裕でできた。毛布はごっこ遊びにおいて七変化する。
ユングでいうN(直観)は子どもは皆優位というけれど、それにしたってなかなかなNっぷり母子である。
ゲームや動画のよくないこと、悪いことなんていくらでも思いつくけど、いいことだってあるんだよ、という話でした。
用法用量を守って、楽しいエンタメライフを!
(用法容量を守るのが一番難しいんだよなあ。)
それでは。
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