どこにいっても

今日も、僕は、ひとりだった。

今日は、珍しく暑い日差し。
空は雲がひとつもないし、
鳥も車も賑やかだ。

僕の仕事は、人と繋がる仕事。

仕事中は、本心が分からない愛想笑い。
相手を信じさせる小さな商談。

たんたんと時間が過ぎ、
神様の出入りは減っていく。

すると、労働者は口数が多くなる。

そのとき、僕は、ひとりだ。

きっと、みんな気付いてる。
僕の存在を観てる。感じてる。

でも、僕は、ひとりだ。

日が落ち。
真っ暗な空間に、僕は出た。

鳥も車も静かだ。

ただ信号の明かりが
点滅しているだけ。

静かで暗い世界に、
僕は、ひとりだ。

今日もひとりだ。
昨日も。そしてきっと明日も。

僕は、どこにいってもひとりだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?