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CSMに求められるプレゼンテーションと会話の使い分け #カスタマーサクセス #DevRel

こんにちは。職業「戸倉彩」です。カスタマーサクセス歴10ヶ月になりました。今回はテクニカルロールを担っているカスタマーサクセスマネージャー(以下、CSM)が実践しているカスタマーとのコミュニケーション手段として有効な自社製品のデモを交えた「プレゼンテーション」と「会話」することについて紹介していきます。

これまで、テクニカルエバンジェリストやデベロッパーアドボケイトの経験を通じて、自社製品や取り組みに関する認知度向上や最新情報を啓蒙する上で、プレゼンテーション能力向上の重要性や心得えについて、コミュニティやセミナーなどでお伝えしてきました。しかしながら、カスタマーサクセスという視点でカスタマーのビジネスゴールを理解し、ニーズを見定めながら自社製品の価値提供や利用拡大に繋げるためには、従来のプレゼンテーションは適切ではありません。

CSMは、カスタマーのビジネス成功に導くために「カスタマーに耳を傾ける」姿勢がとても大切になります。自分自身も含めてITエンジニア職の経験が長い方や、テクノロジの魅力を伝えたい想いが強い方によく見られる傾向として、テクニカル全面推しの一方的なアプローチになりがちになります。もちろんそれをすべて否定するわけではありません。ビジネスシーンやカスタマーによっては、それが有効に働く場合もあります。ただ、継続的に顔が見えるCSMの立場で活動しようとする場合には、より顧客理解を深めカスタマーが期待していることを追求しながら、カスタマーさらにはその先のカスタマー、社会、環境にとって有益な技術とは何かという視点を持つことが、カスタマーからの信頼を高めると同時にカスタマーサクセスの手助けにもなります。

プレゼンテーションで届けられること

あなたのカスタマーは自社製品に関する概要や機能紹介を求めていますか。それとも基本操作など具体的な使用方法が理解できるようになりたいと希望していますか。他の製品と組み合わせた時に、どのようなことが実現できるのかを知りたいと思っていますか。ここではいくつかの代表的な例を挙げましたが、これらの場合には、プレゼンテーションのアプローチが有効かと言えます。カスタマーはどのような情報や体験を得たいのかを把握し、それに合わせたメッセージやノウハウを分かりやすい言葉で伝えていきましょう。

デモを交えたプレゼンテーションの優位点

近年、テック系のカンファレンスやセミナーなどでデモを交えたプレゼンテーションが行われているのを見かけたことはありませんか。一般的に、「聞いた情報」よりも、「見た情報」は記憶に残りやすいと言われています。とくに「実際に動いている製品」を見たり、それを見ながら自分も手を動かすことができると、記憶に定着するだけでなく、興味を感じた人がどこかで話題にしたくなるかもしれません。

会話してみないと進められないこと

カスタマーは、自社製品に対してどんな気持ちでどのように利用していますか。どんなことにストレスを感じているのでしょうか。適切に導入や運用が行われていますか。これらの答えはカスタマーだけが持っています。しかし、製品価値を提供するのはカスタマーではありません。そこでCSMがやるべきことは、個々のカスタマーに寄り添ったアドボカシーであり、価値提供のアップデートをし続けることです。そのためにはカスタマーとの会話しながら、ニーズを言語化したりコミュニケーションを取ることが必要不可欠です。

会話しながらデモで魅せる

カスタマーと会話しながら、即席でデモを行うことは容易ではないかもしれませんが、カスタマーとの会話を発展させたり、深めるためにはとても役に立ちます。この辺りは、ある意味「Technology」と「Sales」を組み合わせたテックセールスと呼ばれている職業の方々に求められているスキルと重なるようにも思われます。

最後に

CSMの仕事が難しいと言われている理由の一つに、カスタマーにとってテクニカルパートナーと認識してもらい、自社製品の活用のみならず満足して使い続けていただきながらビジネス価値を高めていただくことに貢献することが挙げられます。

「プレゼンテーション」と「会話」の違いを分かりやすくするため参考文献を元に、一部内容をカスタマイズした表に表してみましたが、実際の現場ではいろいろな方法があるかと思いますので、状況にあったアプローチを探してみてください。

20211023_CS_プレゼンと会話

EoF

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