新しい問いでカスタマーサクセスをアップデートせよ
こんにちは。職業「戸倉彩」です。
今回はCS HACK Advent Calendar 2022 (Day11)のエントリー記事をお届けします。
カスタマーサクセスに転身してからの2年間、自分の無知を知り、事実に基づいて広い視野で世界を見渡せていないことを痛感しました。そして、カスタマーサクセスを推進するためには、物事の本質を見抜き、解くべき課題と解決策を見抜く力が重要であることを知りました。
人々に新しい体験を届けるカスタマーサクセス
カスタマーサクセスマネージャー(以下、CSM)をされている皆さんは、「どこを向いて仕事しているのか?」という問い自問自答したことがありますか?CSMのミッションやビジョンの実現をするために、どのような価値観を大切に行動していますか?
企業によって役割や業務内容は異なること前提で、基本的にCSMはカスタマーに直接的に体験や価値をお届けできるポジションにあります。
質問することでしか得られないもの
これまで、ありとあらゆるカスタマーサクセスの記事や書籍を読み漁りました。並行してコミュニティやイベント等にも参加させていただきました。今年一年間で、だいたい120時間程度を費やしたと思います。そこでふと1つの問いが頭をよぎりました。「誰のためにこの時間を費やしているのか?」
ナレッジ蓄積するだけの自己満足になっていては、カスタマーサクセスとして発展させることができません。学びは、いかに実案件で実践して活かしていくかにかかっています。また、大前提としてなぜ自分がカスタマーサクセスをしているか腹落ちしていることです。
そこで、カスタマーについて深く理解しようとする中で、カスタマーサクセス、そして一人のビジネスパーソンとして自分に問いたいことが次々出てきました。中には、カスタマーもしくはビジネスパートナーの方々と直接会話しないと知ることができないものばかりでした。
カスタマーサクセスマネージャーが自問自答すべき30の質問
ここからは自分の経験の中で、ライセンス契約やライセンス活用状況などをヒアリングするようなカスタマーサクセス実践に必要な問いではなく、お客さまと自分と向き合うことでカスタマーサクセスを加速させるために役立った質問をいくつかのカテゴリに分けてリストアップしてみました。皆さんも答えを考えてみてください。
カスタマーサクセス人生編
なぜ自分はカスタマーサクセスという職種を選びましたか?
自分の中にカスタマーサクセスのプロをやる覚悟はできてますか?
お客さまとお仕事をさせていただくことを、どのように自分の中で定義していますか?
お客さまは、いつ、どこでカスタマーサクセス(私)のことを知っていただけましたか?
お客さまは、私が何をすることに価値を感じていただけてますか?
お客さまは、私またはカスタマーサクセスに期待されていることは何ですか?
お客さまは、私たちをお客さま味方だと思っていただけてますか?
カスタマーサクセスをしていて、自分のモチベーションになっているものは何ですか?
カスタマーサクセスの目標設定と成果をどのように解釈して行動に繋げますか?
自分は、カスタマーサクセスにおけるあらゆる困難を乗り越えるためには、どのような支援が必要か、または支援を求める勇気を持っていますか?
カスタマー理解度編
どれくらいお客さま(対話している相手)のお立場や業務内容を知ってますか?
現在、対話しているお客さまの他に、意思決定者を含めてどのような関係部門または担当者の方々が存在していますか?
最新のお客さまの状況は把握できてますか?
どれくらいお客さまのビジネスおよびビジネス目標を理解できていますか?
どれくらいお客さまを取り巻く業界のことを知っていますか?
お客さまの社内プロセスや仕組みを把握していますか?
お客さまが優先的に取り組まれたいことは何ですか?
お客さまの取り組まれたいことは、部門戦略または企業にどのように影響しますか?
お客さまがお持ちの製品またはサービス以外に、成功するために必要なものは何だと思いますか?
お客さま企業と自社の関係は?
カスタマーを向いて仕事をしている度合い編
お客さまとの出会いについてどう感じてますか?
お客さまのためにどれくらいの業務時間の割合を費やしてますか?
どんな時にご指名をいただけていますか?
お客さまがどうなると良いと思いますか?
どうすれば、上記の状態になると考えられますか?
お客さまといつまでに、何をしていきたいですか?
そのために必要なスキルや経験を習得できてますか?
ライセンス契約など事務的なこと以外でお客さまと話したいトピックはありますか?
お客さまの成功をどのように測定しますか?
お客さまに悪いニュースをどのように伝えますか?
いかがでしたでしょうか。
これらの問いは、逆を返せば自分のカスタマーサクセス魂を目覚めさせ、カスタマーと会話しながら一緒に次のステップへと前進するためのヒントが詰まっているではないかと思われます。また、お客さまとの会話で困った時にも、会話のネタとしてお客さま向けに文言を置き換えてみていただくと良いでしょう。
まとめ
テクニカル職であるCSMの場合、「カスタマー」「ビジネス」「技術」に対して強い好奇心を持ち、自ら考え行動しながら成長し続ける人が、新たな価値を生み出し社会にインパクトのある変革を起こせると信じています。また、あらゆる業界で活躍されているCSMの方々が自分自身そしてお客さま、ビジネス、社会やテクノロジーに対して「問い続ける力」を強化することで、新たな発見や創造によって国内のカスタマーサクセスが広ると考えています。
最後に、2022年も私自身はソーシャルやコミュニティなどを通じて、多くのCSMの方々と繋がり、共に学び合い、カスタマーサクセス実践を磨いてきました。応援やサポートいただいた皆さま、この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。
EoF
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