「モンゴル好き」がドバイに目を向けたわけ

「モンゴルに興味をもつのはいいけど、決してオタクになっちゃいけない。もっと広い世界を自分の目で見る必要がある」

2021年11月か12月、私は大学でお世話になっているモンゴル人の教授にこんなことを言われた。訪れたことはないものの、私は大学1年生の時からモンゴルに興味をもっていた。

1年生の時に「珍しいから面白そう!」という理由だけで、第二外国語でモンゴル語を選択。モンゴルの旅行話やモンゴル人と日本人の価値観の違い、世界であまり知られていないような都市化した姿や現代の文化など、とにかく新鮮なことばかりだった。

2年生から始めた、途上国に特化したメディアの記者としても、モンゴルをテーマにした記事をたくさん書いた。それもあって、「モンゴル国立大学に交換留学したい!」とより勇み足になったのだが、このコロナ禍のなかで実現可能性は低かった。

だが、もともと私にとって大学入学の目的の1つは海外留学。どんな国・地域でもいい、どんな形でもいいから、在学中に一度は海外へ飛び出してみたい、と諦めがつかなかった。そこで行動力があるのかないのか微妙な自分を奮い立たせて、様々な留学エージェントをあたった。

その中で気づいたのは、自分にはどこか「人と少し違うことをしてみたい」気持ちがあるということ。モンゴル語を第二外国語で選んだ時のように。記者になるための研修に応募したときのように。そんな私におススメされたのが、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイだった。

ん?ドバイ?どこにある?中東?危なくない?よくわからない・・・

はじめはこんな状態だったし、出発間近でもやはりそうだ。

まず、住む場所として「不便すぎない適度な田舎」を好む私に大都市があうのか?と思う。ただ、「人口の80%~90%が外国人」「学校には英語のネイティブではない人ばかりが集まる」こんな特徴を知った途端に興味を持った。そういや私は、英語を第二外国語として普段使う人たちと深く交流した経験があまりないな・・・

ドバイにしようかな?どうしようかな?思いあぐねていた私がドバイ留学を決心したのが、冒頭の言葉だった。確かに、モンゴルにこだわり続けてはいけない、自分にはもっと広い視野が必要かもしれない、多国籍な環境に置かれた時に自分はどうなるのかをためしたい、と考えがガラッと変わったのだ。

コロナ禍にならなかったら、留学先として注目しなかったかも知れないドバイ。そこに行く何らかの意味が今の私、今後の私にはきっとあるのだろう。だから置かれた環境でひとまずがんばってみよう。そう思ってのんびり準備を進めていたら、あれよあれよと意外に時は早く過ぎ、出発2日前にこの日記を書いている。

ハードな毎日を期待しつつ、日記は自分らしくゆるりと綴りたい。どうなるかわからない未来へ、もっと遠くへ行きたいと心躍る自分が今ここにいる。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?