マイゴジ感想②

マイゴジやシンゴジのゴジラが最後死んでいなかったり、典子の首に黒い血管が映ったりしたのは、ゴジラは戦争や核兵器のメタファーであるから、一時的に難を逃れても、人間がいる限り何度でも蘇ることを暗示している。いや、シンゴジは災害のメタファーだからシンゴジは違うか…

あの黒い血管は多分放射能汚染されていることを暗示していると思うし、シンゴジのゴジラが最後人型に進化しようとしていたのは、戦争、核、災害が現代の人間の宿命であり、そのメタファーであるゴジラも現代の人間の実存を脅かすと同時に、人間の実存を問いかける超越的な存在であるのだろう。それはつまり、戦争、核兵器、災害というものが人間の実存を脅かすと同時に人間に「このままでいいのか?」と問いかける。一神教の神のような絶対的で超越的な事象であることを意味する。それに対して、集団としての人間はヘーゲル的な観念論で対決し、個人としての人間はキルケゴール的な実存主義と神概念から来る現存在として、それらの超越的な絶対者に立ち向かう必要がある。

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