つぶやき17日目(https://youtu.be/y-i6f1q-tDQ から転載)

皆さんの周りには電気が溢れています。電気がないと生きていけない人もいるでしょう(私もです)。しかし、電気使っているとどうしても熱くなってしまいます。それは電流が通るところには抵抗があるからです。言葉の理解が曖昧だとよくないので、まず用語の確認をしましょう。

電流は、1秒あたりに通過する電子の数に比例する(何倍かするとその量になる)値です。つまり、電子がどれだけ流れたかで電流の強さが変わります。電子はマイナスなのですが、「電流はプラス」という決まり事があるので、電流が流れる向きは電子の流れる向きの逆方向です。
抵抗は現実世界でいう坂道のようなものです。その坂には、通りにくさを表す抵抗値が決められています。値が大きいほど通りにくいです。
電圧は電気の世界での高さです。

これらを踏まえると、こういったことが考えられます。
①電圧(高さ)が大きいほど電流は多くなる(現実世界で考えると、緩やかな坂でたくさんのビー玉を転がすより、急勾配で転がしたほうが1秒間にたくさん流れる)
②抵抗値が大きいほど(通りにくいほど)電流は少なくなる。
これらを組み合わせると、
電圧=電流×抵抗値
という式ができます。これをオームの法則といいます。

さて、現実世界に戻ってきます。高いところからボールを落とすとどんどん速くなって落ちますよね。それは高いこと自体にエネルギーがある、と捉えることができます。それと同じで、電圧が高いことはたくさんの熱エネルギーを放出することに繋がります。実は、抵抗で発生する熱は
電流×電圧
で求めることができます。

電流をたくさん流せると、できることがいろいろ出てきます。しかし、電流を流しすぎると熱が発生してしまうので際限なくいっぱい流すわけにもいきませんでした。熱は電流と電圧に依るのだから、電流は流したいとして、電圧が0になれば、つまりオームの法則より、抵抗の抵抗値が0になれば熱は発生しない、ということになります。そんな夢のような抵抗はあるのでしょうか。

カマリン・オンネスという人は、水銀をめっちゃ冷やすと抵抗値が0になることを発見しました。これを超伝導といいます。上の話を踏まえると、どれだけ強く電流を流しても熱が発生しない、ということなんですね。この技術はたくさん電流を流すところに応用されています。たとえばMRIなどにも使われています。しかし、低温に保つというのは結構たいへんなので、簡単にできる所業ではないんですね。つまり、パソコンに超伝導使えばよくない?、とはいかないのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?