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24時間営業を辞めたコンビニ〜7月の販売数値の動向〜「デイリー品」


客数減」は「トレンド」と確定
 


 皆さんこんにちわ、あやすけです。

 1年間で最も売上が上がる夏場がスタートしましたね。特に7月から8月に掛けては学校等の夏休みやお盆などの影響で、特に稼ぎ時の2ヶ月となります。

 少しでも人手が欲しいそんな夏場の状況とは反対に、小さいお子様がいる若い年代のスタッフやお盆休みを希望するスタッフに対するシフト対応のやりくりが最も難しい時期でもあります。うちの店も忙しいけど、スタッフのプライベートも忙しい時期なのだから、まぁ当然の結果です。

 
 ・・・シフト作成担当の嫁のご機嫌が超絶に悪化することだけが、この時期の私が最も恐怖を覚える毎日となります。 
 
 
 それでは、デイリー品における当店7月の販売数値の動向です。

1.基礎数値

・日販前年比103%(103%)、24時間営業時比89%(91%)
・客数前年比97%(97%)、24時間営業時比76%(80%)
・客単前年比106%(106%)、24時間営業時比116%(114%)
・買上点数前年比104%(104%)、24時間営業時比107%(106%)

※ 当店における時短営業開始時はコロナ禍初年度です
※ ( )は前月の数値です            

 前年比の基礎数値は前月と変わらずでした。一方で周辺の環境はと言うと、新型コロナ第7波の真っ只中ですが行動制限は掛けられておらず、またインフレが右肩上がりの途上ですが当店はその影響を受けにくいと言われている生活必需品をメインに取り扱う業態です。

 
 以上の事から、当店の経営陣は7月の経営数値をもって、「客数の減」を今後も続く「トレンド」と確定致しました。

 
 コロナ禍が始まってからずっと懸念していた、最も望まない予測ではありましたが、数字は嘘を付きませんので受け入れる他ありません。親父オーナーからも経営方針の一部変更がありましたので、粛々と、絶えず「変化」を継続するのみとなります。

 なお、「客単価」への取組みが最重要な課題であるという認識は、引き続き今月も変化無しです。


2.前年比upした分類

◯米飯→前年比109%(112%)
・「おにぎり→大幅up」
・「チルド弁当→down」
・「寿司→大幅up」
・「弁当→大幅down」
・「こだわりおむすび→大幅down」

※ ( )内は前月の数値

 7月は「北海道フェア」と「夏祭りフェア」という2つの大きな販促がありました。月を跨いだ「おにぎりご愛顧セール」もありましたね。当店の最重要な課題は「客単価」ですので、このようなフェアという販促に乗らないという選択肢はありません。
 
 ・・・まぁ、乗って失敗することも普通にありますが(笑)

 「客単価」に貢献するという意味で力を入れている「おにぎり」「チルド弁当」「寿司」「こだわりおむすび」の分類ですが、今月の成績は2勝2敗となりました。

 フェア対象商品の関係で「おにぎり」に集中し「こだわりおむすび」を捨てましたので、大幅downは当然でした。「チルド弁当」のフェア対象商品の不発は予想外でしたが、地区平均の数値とほぼ同じです。本部しっかりせい(怒)フェア対象外の「寿司」は前月から引き続き好調な数値でした。

 2勝2敗の中にあって売上構成比が高い「おにぎり」に集中することで、分類全体で前年比109%を達成しました。私は自分の想定する「感覚」と「数値」が一致しない時が最も興奮するのですが、今月の数値は予想通りの結果と言えるでしょう・・・つまらないです。


◯麺類・その他→前年比112%
・「調理麺→up」
・「スパパス→横ばい」
・「カップ麺→up」
・「グラタンドリア→大幅up」
・「うどん焼きそば→大幅up」

 完全に「フェアに乗ったもん勝ち」といった状態でした。地区平均の数字と比較しても10%以上の上ブレです。スパゲティ・パスタはフェア対象商品が無かった事と、比較的気温が高い日が続いたこともあり、捨てた形となります。

 個人的には「じゃがコーンチーズ焼き」と「屋台風焼きそば2種類」は大当たりでしたね。フェア対象商品の売り場を分類を跨いで集中させたことが売上upに貢献した結果となりました。反対に「カップ麺」であるラーメンの売上が微妙だったのは予想外でした。

 自分の予想と数値が一致しなかったのは、地区平均の数値が大きく上ブレした「カップ麺」でした。当店との数値の差が大きかったということは、その原因は当店にあるという事になります。次の本部社員訪店時に要確認です。


◯フライヤー→前年比131%(114%)
・「フライヤー→大幅up」
・「中華まん→販売休止」
・「おでん→取扱い無し」

※( )内は前月の数値

 前月と同様です、何も言うことはありません。

 「付加価値が付いた高単価商品」&「買上点数up」という、客単価における2つの重要な中身をどちらも備えたこの分類が自店の強みであることを今月も確認できました。

 スタッフの皆さんによる各種セール対応、本当にお疲れさまでした。


◯デリカテッセン→前年比111%(119%)
・「サラダ→up」
・「惣菜→大幅up」
・「食事サラダ→大幅up」
・「主菜→大幅down」
・「副菜→大幅up」

※( )内は前月の数値

 地区平均と比較して10%以上の上ブレです。

 「健康志向の高まり」&「中食」という現在の「流行り」も継続中であるとの認識ですので、今後の伸び代は少ないという可能性を頭に入れつつ、今後も「流行りに乗る」というスタンスを基本とし、買上点数のupに寄与するこの分類へ一定のコストを掛けて売込みを継続していきます。


◯スイーツ→前年比116%(113%)
・「チルド洋菓子→up」
・「チルド和菓子→大幅up」
・「チルド洋菓子NB→大幅up」
・「プリン、ゼリー→down」
・「ヨーグルト→大幅down」

※( )内は前月の数値

 スイーツを自店の強みにする取り組みを6月から開始していますが、7月の数値も前月に引き続き地区平均より10%以上の上ブレです。

 一方で、取り組みを始めて2ヶ月が経過しましたが、廃棄額は右肩上がりで上昇しました。客数減を今後のトレンドと確定させたことで親父オーナーの経営方針も一部変更となりましたので、廃棄額を抑えつつ自店の強みとするという、それ無理ゲーじゃね?という状態の中で取り組みを継続していかなければならなくなりました。

 いろいろ考えましたが、スイーツと同じく立地的に弱い分類のはずのフライヤーが自店の強みとなっている原動力は何かを考えた際に、それが王道である「惣菜系」ではなく脇役的な「スナック系」であることに注目しました。

 販売金額が「イレギュラー」な数字となる原因もまた、王道から外れたイレギュラーな理由であった、という事です。

 以上の事から、スイーツの取り組みにおいても、王道である「チルド洋菓子」ではなく脇役的な「チルド和菓子」を中心に自店の強みとなる数字を稼ぐことにしました。廃棄額の抑制は「チルド洋菓子」を中心に、対して自店の強みとする原動力は「チルド和菓子」を中心に、今後の取り組みを進めて行きたいと思います。

 ・・・駄目だったら、すぐに辞めりゃいいだけですから。


3.前年比downした分類

◯ペストリー→前年比93%(104%)
・「菓子パン→大幅up」
・「惣菜パン→up」
・「NBパン→大幅down」
・「ドーナツ→大幅down」

※( )内は前月の数値

 5月から売場最下段を「ガラス板売場」へ変更したのち2か月間は数字が上向きでしたが、7月は下がりました。地区平均の数値も同様に下がってはいますが、下がり幅は当店の方が少し大きいです。

 ペストリーについては地区平均と同水準の数字を維持できればそれで良しという方針ですが、そうは言っても地区平均とのマイナスの乖離が大きくなることは放置出来ませんね。

 地区平均と乖離が大きくなった原因は「NBパン」です。売場変更の際にそこからガラス板を「菓子パン」&「惣菜パン」売場に持って来たのですから、やはり数字が下がった原因は「売場」なのでしょう。

 ペストリー全体に占めるNBパンの7月売上構成比は9%です。分類の中で脇役のポジションであるとして売場を犠牲にしてきましたが、分類全体の数値が地区平均より劣後した以上は対応せざるを得ません。

 以上の事から、NBパンよりさらに売上構成比が低い「ドーナツ」の売場をNBパン売場のために犠牲にすることにします。本部の準備したあのどデカい什器をお払い箱にする日が来たようです。


◯調理パン→前年比81%(94%)
・「サンドイッチ→大幅down」
・「ロール→大幅down」
・「ブリトー→大幅down」

※( )内は前月の数値

 前月に引き続き、数値はあまり良くありません。地区平均の数字と乖離が大きいのは「サンドイッチ」です。

 当店はロードサイドの立地であり、行楽客やスポーツ関連イベントの客層の割合は他店と比較して高いです。調理パンの数値が悪い原因はコロナ禍によるその客層の減少が理由だとしてきましたが、「客数減」をトレンドと確定した以上、この数値の下降はしばらく続くと見て良いでしょう。

 一方で、「ロール」については地区平均と同水準の数値を維持しています。前月の記事でも書きましたが、ロールについては「高付加価値を付けやすい商品」であり、客単価を重視する当店の方針にも合致するものと考えます。

 結論として、「サンドイッチ」を捨てて「ロール」は現状維持、いつの日か状況が変わり「良い波」が来るその日まで、守りの姿勢で気長に待つことにします。


 
 それでは今日はこの辺で。
 
 このクソッタレな世界と戦う皆様と明日もともに。


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