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レポート:「人間即興ミーティング」

14日の日曜日、大阪堺筋本町にある Music Spot 聴音(サトネ)で柳川芳命さんというサックス奏者とデュオで即興演奏をしました。

芳名さんとは以前に聴音の前の前のお店マスター岸田さんの企画でカルテットでご一緒したのですが、今回はちょっとしたFacebookでのやりとりで以前からやりたいと思っていた一対一のデュオが叶うことになりました。

前回の印象ですが、これまた素晴らしい大阪のドラムの鈴木さんと奈良からベースの藤村さんとのカルテットで、でも私は一時帰国で色々まごまごしていて(今もよくそうなる)落ち着いてなかった覚えがあります。フリーのコンセプトで曲を一曲やり、後は即興で。楽しかったのですが、ブッキングした当のマスターのきっしゃんがインフルで来れなかったりもあり、ちょっと心残りもありましたので、今回はやっと、という感じもありました。

サトネには何回も行っているのに、なぜか今回電車の乗り換えで迷いに迷って(パニックになると方向音痴が増す)ぜえはあと言いなが約30分遅れでたどり着きましたが、即興なのでリハがないのと、早めに入り時間を設定していたので大事には至らずとりあえず安心でした。

今回はレコーディングしたいという希望があったので、岸田さんにそう伝えていて、中沢さんが全部セッティングしてくれていました。中沢さんもサトネの前身(の前身)創徳庵の時よりお世話になっています。音響やレコーディングを担当してくださる方です。

だいたいセッティングができて音出しもした後に、芳命さんと楽屋で最近どうですか、の様なちょっとしたお互いの近況報告をした後、今回はアルバムのレコーディングだから 間にスペースを入れることを少し意識して、即興しましょうということに合意し、演奏スタート。

サトネの素晴らしいところは音がクリアに聴こえるところです。ピアノも弾きやすい。自分の音も相手の音もとにかく全部聴こえるのですごく集中できます。私の頭の中は色々なことが渦巻いていたりしていましたが、音は常に聴こえるのでいい演奏、というかストレートにやりたいことがやりやすい。

3区切りくらい演奏した後に、一旦休憩。そして私は来てからのまごまごもあり、やっと一息のハイボールを一杯。

次セットはもう少し環境にも落ち着きウォームアップもできていたので、私てきには演奏するだけでなく、さらに聴く余裕ができた感じがしました。聴こえる芳命さんの音、残響、空間の「感じ」を心底楽しめました。

ここ数ヶ月特に、私は精神的に不安定でした。シンガポールから引き揚げ、色々と状況が安定せず、音楽と絵を描く以外のことで常に不安に苛まれてしまう。まあ今に始まったことではないのですが、自分の弱さと常に向き合う状態。自信があるような、無いような不安定さ。

そういう背景もあり、音で出した「自分」が誰かと同じ土俵で「やりとり」するというのがすごくすごく、特別で幸せなことと思えて。即興のみならず、何かを誰かとできる、やりましょうと共感してもらえるということ自体がすごく嬉しく、音楽の世界に生きて来てよかった、即興を続けて来てよかった、という格別な気持ちになりました。

お客さんで来てくれていた、前日一緒に即興をしたドラム松元隆くんの他に、私が90年代の終わりから東京のライブハウス界隈でワイルドに演奏していた頃の仲間の一人、タカベーが2セット目の最初に入って来てくれていたようで、終わってびっくり!何年も会ってなかったので嬉しかったです。

2セット充実の即興、やり遂げた感がありました。レコーディングされた音源を聴くのが本当に楽しみです。

お腹も減って、芳命さんと松元くんと3人で近くの中華へ。ハイボールを飲みながら即興シーンの話などゆっくりと沢山できてそれもすごく楽しかったです。

芳命さん、ご一緒くださりありがとうございました。又是非お願い致します。
どこでも行けます!

岸田さん、中沢さん、全面的なサポート本当にありがとうございました。

即興演奏は本当に楽しいし没頭する。
続けて行きたいです。いい週末でした。


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