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もっと、届け

某感染症の影響により直接会うことが許されなかった3年前の秋、私は初めて推しメンにファンレターを出した。

人生で初めてのファンレターだった。


シンプルな白い便箋と何の装飾もないシンプルな封筒。
何日も前からあーだこーだと推敲しながら練りに練った下書きを、シャーペンで一文字ずつ書き写していく。

ファンレターという文化に馴染みがなかったため、せっかくの機会なのにかわいいレターセットや切手を使うだとかカラフルなペンでデコレーションするだとかそんな発想もなかった。

でもまあ、それも私らしいかもしれない。
…そういうことにしておいてほしい。

何のためにお手紙を書いているかって個人的には『接触やSNSでは上手に伝えられない想いを文章にして届けるため』だから。目的達成してるし良いよねって!
いざ接触イベになると照れて誤魔化してしまうしリプライだと周りの目を気にしてしまうしetc、形に残るであろう手紙という形式で、改まった澄んだ言葉を届けたいと思っている。



今年もまた、シンプルな便箋にただシャーペンで文字を綴ったお手紙を書いた。
初めて書いたあの頃は全編硬い敬語だったけれど、会話を重ねてきた最近は綺麗な言葉にまとまりすぎないように、ところどころ口語も混ぜつつラフに、でも芯となる言葉はまっすぐに。

あなたの活動に対して私はこう思ったよってこと、
あなたのおかげで毎日楽しいよってこと、
あなたに救われる瞬間がこんなにもあるんだよってこと、
あなたのことがだいすきだってこと、

もっと伝わりますように。


そしてその言葉や気持ちがあわよくば、彼の糧だったりやりがいだったり満足度だったりモチベーションだったり、
ほんの少しでもそういうプラスの何かにつながりますように。



愛する推しメンへ、お誕生日おめでとうございました。

寂しいことに年内の卒業が決まっている以上、こうしてお誕生日をお祝いするのはもうこれが最後になってしまうけれど。


私が知り得ないであろうこの先の未来でもずっとずっと、
ただあなたが毎日を満たされて生きていけますように。


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