相談するということ

相談するということ

最近、相談することを考えさせられる事件があった。チュートリアルの徳井さんの事件だ。

チュートリアル徳井さんの申告漏れ

チュートリアルの徳井さんの申告漏れ(それどころか、確定申告をしていなかった)件について、ショックを受けている。

私はチュートリアルさんがM1で優勝した後の2008年の頃は、バラエティ番組を夢中になって見ていて、その中で私はオードリーのファンだったが、チュートリアルは優しい先輩の印象しかない。チュートリアルはオードリーの事を弟のように可愛がっていたし、徳井さんと同居しているスピードワゴンの小沢さんは、オードリーの事を売れる前から評価してくれていた。なので、他事務所とはいえ、この事件はとても衝撃が大きい。

徳井さんは意図した脱税ではない。本人的には「そんな大事になるとは思わなかった。」という感情に近いと思う。(とはいえ、いけないことには間違いないので、相応の処罰は必要だと思います。)

ただ、それ以上に「誰かに相談できなかったのか?」という後悔の念の方が大きい。相談すれば手伝ってくれる人はいたはずなのに、「こういうことで困っているんだ」と相談してくれなかったことは、事務所のマネージャーさんも、同居するほど仲がいい親友も傷つくであろう。

相談できない芸人。と聞くと、一人思い出す人がいた。

キングオブコメディの高橋さんだった。

キングオブコメディの高橋さんの窃盗事件

2015年12月26日午後、同年4月25日に東京都内の高校に侵入して女子高生の制服や体操服など24点を盗んだとして、窃盗および建造物侵入の容疑で警視庁に逮捕された。20年前から同様の行為をしていたとの供述のもと、自宅からは制服など約600点が押収された。
wikipedia 高橋健一 (お笑い芸人)から

この事件は本当に驚いた。20年以上やっていて、時期も数も尋常じゃない数。この件で抱いた感情は、信頼を失ったとか、そういうのではなく「苦しかっただろうな」という悲哀な感情だった。だれにも相談できず、いけないことをしている自覚もある。制服を盗んだ後に、泣いている姿も容易に想像できた。

この事件を思い出すたびに「今後こういう人を作っちゃいけない」と切実に感じてきた。犯罪を防ぐとかではなく、「相談できずに悩んでいる人を作ってはいけない」ということ。キンコメの高橋さんの件は流石に相談は難しいと思うが、他の芸人さんで困っているひとがいたら助け合ってほしいな...と芸人界隈ファン心ながらに思っていた。だから、チュートリアルの徳井さんのような事件が起こってしまったことは、本当に悲しい。

相談は簡単な事ではない。

相談できないことは他人事ではないなって、つくづく思う。

私はこういう呟きをしたことがある。

私は「わからなくても聞くな、調べろ」という教え方の先輩に当たって、どうすればいいのか分からずストレスになり、体調不良を起こしたことがあります。その経験から、このつぶやきをした。

世の中には15分ルール(15分考えてから質問すること)というものがありますが、私は内容を慎重に考えてから相談するタイプなので、15分はすでに経っている場合が多い。その中で15分考えろと言われるのは、きついものがある。15分考えろと言われた後、15分考えてから聞くと早いと思われるのではないか。そのまま、30分、1時間経過。辛かった。

この場合、相談ではなく質問かもしれないが、違いは紙一重だと思う。相談が出来る関係性じゃないと、質問ができない。逆も然り。分からなくて泣いている後輩に「頑張って」と声をかけるのも、意味がわからない。だったら教えてよ。話を聞いてよ。

この体験は後の職場でも引きずっていて、今でも、他の人に聞いても求めている答えは帰って来ないと思ってしまう時がある。相談できなくて問題を起こしてしまったこともあった。そんな自分を「ダメだなー」と考えながらも、なかなかできない。相談って難しい。

それでも相談しよう

相談する行為は難しい。ただ、それでも相談しましょ。なぜなら、物事が大きくなる前に共有できるから。共有することで解決策が見つかるかもしれない。そして、巡り巡って人を傷つけなくて済む。相談をされなかった側は悲しいから。

私は相談しなかったことで他の人を傷つけることをこれ以上したくないし、他の人にもそういう経験をして欲しくない。何度も思うだろうし、出来なくて後悔することもあるだろう。

それでも、相談しましょ。

今後の人生、何度も何度も、自分にも他人にも、言っていくことだと思う。

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