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お笑いライブのホール事情について〜オードリーファンの視点から〜

私はオードリーのネタライブが大好きで、毎回参加しています。
(抽選で落ちることも多いけど笑)

最初、収容人数が100人くらいの小さなホールで、回数を重ねるごとに徐々に大きくなり、草月ホール(526席)や有楽町朝日ホール(600~700席)でやっていた時もありました。

「武道館を実現させたオードリーなら、もっと大きなホールに出来るでしょ!!」

その気持ちも分かりますが、オードリーのお話を聞いていると、
これ以上キャパを大きくするのは、ちょっと現実的ではないようです。

その理由は大きく2つあります。

1. お客さん一人ひとりの顔を確認できないため

ネタライブはテレビで漫才をやる前に試す目的もあるので、
お客さんの顔が舞台からでも確認できて、
漫才中に反応を確認できるのが何よりもの条件
にあたります。

大きめのホールは音楽関係で使われる事が多く、オーケストラピットなどが原因で、最前列でも演者さんと距離があってやりにくいことが想定されます。

また、オードリー(若林さん)は漫才中、「全く笑っていない人を見つけたら、その人が笑ってくれるように工夫したい」と言っていました。
顔が見える事により、より多くの人を笑わせようし、アドリブを入れやすくなる面白さがあるそうです。

2.笑い声が聞こえにくく、普通に漫才がしにくい。

以前ラジオで、
「笑い声が吸収されてしまう会場は漫才がやりにくい」
とおっしゃっておりました。
それは、周りの笑い声が聞こえるかどうかでウケが全く違うらしく、笑い声が反響しにくいホールはやりにくいそうです。

大きい会場だとステージと観客で音響に差があるように作られており、
「お客さんの笑い声が演者に聞こえにくい」
「反響しすぎて笑い声が遅れて聞こえて、テンポがとりにくい」
という事情があるようです。

なお、小さくても響きにくいホールというのは存在して、例えば、2021年1月に、ぺこぱをゲストに迎えた北沢タウンホールでのネタライブ。
音楽関係(合唱)でホールを取ったことのある友人から「音響が信じられないほど悪かった!」という話を聞いたので、ネタをやりにくかったのでは?と思います。( 案の定、ラジオでも近いようなことに触れていました笑)

武道館はお笑いライブに適している説

そんな中、上記事項を満たす大きなホールも存在します。
それが、じつはあの武道館なんですよね。

武道館はザ・ビートルズが日本で初公演したホールであり、アーティストの登竜門として名高いところではありますが、
音楽ホールとして特段に優れている訳ではありません。

実際、音楽ライブでは行うときは反響板をホール内に立てまくっており、
費用も一般的なホールより高いので、集客人数が多いアリーナの方が好きと言うアーティストさんも多いです。

そんな音楽的に致命的な欠点がある武道館ですが
「人生一度はやっておきたいホール」とも言われており、
その理由は
収容人数の割に、お客さんとの距離を近くに感じられるから
という特徴があるからだそうです。

武道館は写真映えも素晴らしく「ファンとの距離を近く感じられる」場所としてアーティストさんにとってもファンにとっても、思い出深いとして印象に残るそうです。

そう考えると、むしろ武道館って音楽よりも他のイベントのほうが向いているホールなんじゃね?説も出てきますよね(笑)

若林さんは武道館の漫才を「思ったよりもやりやすかった」と振り返っていますが、武道館の特徴を振り返ると、その理由もわかります。

武道館はこれからも「聖地」としてあり続ける

オードリーの武道館動画は、コメント枠を開放していないながらも、500万回再生を超える人気コンテンツとなっています。

オードリーの他にもYoutubeチャンネル「毎週キングコング」やテレビ番組「有吉の壁」でも武道館ライブを行っており、芸人×武道館の組み合わせは今後も増えそうです。

今は東京ドームなどの大きなホールがありますので、昔とは違い、音楽アーティストにとって「一流だけが収益・集客が出来る武道館」という感覚は薄いかもしれません。

しかし、それはあくまでも"音楽"アーティストとしてのお話。
「ファンとの距離を近く感じられる聖地」としての可能性は無限大。
例えばYoutuberなどのインフルエンサーが、ファンミーティングの場所としての武道館をするのはものすごく最適な場所です。

今後、ファンを作る仕事がなくならない限り、武道館は聖地と言い続けられることになるでしょう。

※サムネイルは若林さんのInstagramから


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