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父=苦手な人 だった理由

父のことが苦手だ。
嫌いなわけじゃない。ただ苦手なのだ。

小さい頃は仲の良い親子だったと思う。この前のお正月に帰ったときもわたしと妹が父と仲良く遊んではしゃいでるテープが出てきて聞かせてもらった。

わたしには父から可愛いと言ってもらった記憶と、そこまで美人じゃないけど性格はいいから大丈夫と言われた記憶が両方ある。両方わたしの捏造かもしれないけれど。

父、母、妹の4人家族で唯一異性だったということもあるかもしれない。普段はそんなことしないけれど、感情的になって大きな声を出したり、乱暴に戸を閉めたりするときは、ただただ恐ろしかった。

父は高校を卒業後、ずっと同じ企業で働いた。まさに土の時代の働き方をしていて、数年前に定年退職をした。だから、わたしがベンチャー企業に入ったときは心配されたし、心身を崩して退職し実家に報告に行ったとき、「(会社選びを)失敗したね」と言われて、ひどく心を滅入らせた。その後、フリーランスになってからも顔を合わせる度に収入の心配をされている。(それが愛情の裏返しだってこともわかっている)

実際、わたしはお金の管理がルーズで、社会人になってからも親から助けてもらうことも多かった。

フリーランスになってからは、税金の支払いが滞っており、滅多にない父親からの着信があると、滞納の連絡が親にいって怒られるに違いない!!と誇大妄想していつも怯えていた。(実際はそんな連絡はいかないし、大したことない用事だった)

実際、いよいよ滞納が重なり、差し押さえますよって通知が来て、母から多額のお金を借りたことが発覚したとき、縁を切られるかと思うほど怒られた。

父=お金のことで怒る人
お金=わたしの苦手分野 

父=苦手な人

だから、こんな図式になってしまったのかもしれない。
(ちなみに少し星の話をすると、わたしのDHと父の太陽星座が同じなので、何かしらその作用も受けているんじゃないかなって思ってる。)


先日、父からの着信があった。
いつもなら心に氷の杭を打ち込まれたように、ひやっとざわっとするのだけれど、そのときは平常心で出ることができた。

内容はプリンタがいつも通り使えないとのことで、テレビ電話をしながら画面を見せてもらい無事に解決した。

電話が終わってから、いつものザワザワが全くなかったことに気づいた。
すごく普通に会話ができていたことに気づいて、どうしてだろうと理由を考えてみたら、母からの借金が明るみになり、そこから定期的に返済できているからだと思い当たった。

隠していることがなくて、約束を守れている。そのことが、わたしの中にある父への恐怖心や苦手な感覚を減らしてくれていた。

地に足をつけて生活するとは、いろんなことを含むと思うけれど、わたしにとっては、あまり直視したくないお金について向き合うことだった。

地に足をつけ始めると、見える景色が変わってくるものだね。
次に父と飲むお酒の味も変わるのかもしれない。

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