乳がんになった私 #32「ジーラスタ恐るべし」
2回目の抗がん剤治療の直後、お昼ごはんは普通に食べることが出来た。だが、時間が経つにつれだんだんと気持ち悪くなってきたので、夜ごはんはゼリーを少しと飲み物だけにした。
翌朝起きてからもまだ気持ち悪く、朝ごはんも昨夜同様にゼリーと飲み物。
食後に吐き気止めを飲んでからはだいぶおさまり、昼ごはん以降は普通に食べることができた。
点滴翌日から4日間はしっかり吐き気止めを飲み続けるのだが、これがなかったらと思うと恐ろしい。
抗がん剤治療の翌々日、6月1日。
好中球を増やすための注射 “ジーラスタ” を打ちに病院へ。
この注射の副作用には、発熱、そして骨痛が起こることが多いと説明を受けた。骨髄の中で好中球を急激に増やすので、背骨や骨盤、関節に痛みが出ることがあるようだ。
診察の後、初めてのジーラスタを二の腕に注射され、この日は早く終わった。
食欲は元に戻っていたので、どうしても食べたかったタイ料理を病院終わりに食べに行った。(もっと胃腸に優しいものを食べた方が良いとは思うが…)
初回の抗がん剤の時はしばらく実家で療養していたのだが、今回は早めに自宅へ帰ることにした。
抗がん剤を投与してから数日間は、初回と同様、気持ち悪さと倦怠感、身体が痛かったりで夜はなかなか寝付けず、睡眠導入剤に頼ることになった。(食欲はあるのでタイ料理が食べられたわけだが…)
ちなみに私は睡眠の質が元々悪い。眠りが浅く、毎日必ずリアルすぎる夢を見ては疲れて目覚めることが多い。夢の中で苦悩していたり、泣き叫んでいたり、ホラーな夢にうなされたり…寝ていても忙しい。良い夢を見る方が少ない。
そんな私なので、睡眠導入剤を飲んで寝落ちし、気が付いたら朝が来ていることに驚いたし感動してしまった。きっと睡眠の質が良い人は薬なしでこういう睡眠が取れるんだろう…こんなふうに眠れたら毎日リセット出来そうで羨ましい。
ジーラスタを打ってから3日後の午後、発熱した。
どうにも身体がだるく、頭も痛いと思ったら37.7℃だった。潔くゆっくり休むことにし、横になって本を読んで過ごした。
それでもやはり食欲はあったので、モリモリ食べてパワーをつけようと思い、夜ごはんはキムチ鍋を食べた。(タイ料理にキムチ鍋…刺激物…!)
明日はポッドキャスト番組の収録がある。寝て起きたら熱が下がっていますようにと願い、早めに寝ようと試みたのだが…
この夜、今まで味わったことのないような体調不良に襲われた。
頭が痛い!首の後ろも痛い!気持ち悪い!物凄い倦怠感!熱くて汗をかいたと思ったら今度は寒い!横になっているのもつらい!座ってみてもつらい!どの体勢でもつらい!!!…夜な夜な悶え苦しんで全然眠れなかった。
空が白んできた頃にようやく少しだけ眠ることができ、目覚めて熱を測ると36.7℃まで引いていた。
その日の夜の収録にも無事に行くことが出来たのだが、身体が弱っている感じは否めず、ヘッドフォン越しに聞こえてくる自分の声がいつもより細く弱々しかった。
昨夜の体調不良は、地獄だと思った。
ジーラスタ、恐るべし…!!!
これを次からもやらなきゃいけないと思うと…つらすぎる。
抗がん剤 (EC療法) の副作用よりも、ジーラスタの副作用に苦しむことになるとは思ってもみなかった。
(#33へ続く)
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