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逃がした文鳥がみつかったという話

年明けに飼っている文鳥の「つくし」を逃がしてしまいました。
飼い始めて一年近く経ち慣れてきてちょっと油断しました。

それはのんびり起きたお正月休みの朝8時過ぎのこと。
朝の放鳥時間にレースのカーテンをしていたけれど、わたしがちょっとベランダに出るときに頭にちょこんと飛んできて。
ほんの少しあけた窓のすきまからあっという間に数十メートル先まで飛んでいってしまった。

「つくしが飛んでった~!!!」と絶叫して寝ていた夫を叩き起こす。
何もかも放っぽりなげ、とにかく着込んで玄関から飛び出し捜索がはじまりました。
着地地点まで確認しなかったことを悔やみつつ飛んで行った方向は見ていたのでそちらに向かいました。

我が家はマンションの4階で目の前は大きな平面パーキングとその横に貸農園。確かパーキングと農園の境目あたりまで行ってたはず。
近辺を重点的に名前を呼びながら、夫と手分けして捜索。

こんなのどこへでもいけちゃうやん~!いつも何気なく見ている場所が途方もなく広く感じる。
四方八方飛んでいけるのに一体どうすればいいのか、小さな鳥を探すなんてほぼ絶望的やん、と思いつつも飼い主が諦めたらおわり。
別の道を通ったり、同じところを何度も何度も行ったり来たりを繰り返す。

寒いし疲れるしで何度か家に戻る。

けれど「こうしている間にもまた遠くにいっちゃってるかもしらないし、つくしは外で寒いんだぁ」と焦ってしまう。

家の玄関をあけてもいつもの鳴き声が聞こえず、からっぽのケージに悲しみも増す。

夫にも「ごめんなさいぃぃ~(涙)」とくりかえすことしかできない。

さらにその日子供も祖父母のうちに泊まりに行って留守だったので、「なんて説明しよう、どうしよう」が頭の中でぐるぐる、あぁもうどうすりゃいいの。

ネットでも調べてみる。

・戻ってきた時に入れるように窓をあけっぱなしにしておく
・お家がわかるようにケージを外に出しておく
・通る人に事情を話しておく

くらいか。
うち4階だし、一度下に降下していったらぜったい戻れないのだけれどできることはやってみて、また探しに出る。
途中マンションのお掃除のおじさんに事情を話したら「うちも一回逃がした経験あるけどあかんかったなー無理やろなー」

そうですよね、普通そうですよね。

時間も経ってもう無理かな、体もかなり冷えてきた。
もぅ、、戻ろう。。


その時少し後ろ髪が引かれた。

「最後にもう一度探します。わたしをどうかつくしのところに連れていってください。つくしも私をみつけてください」とお願いして、さきほどから探しまわった農園に入り最後の捜索をはじめた。

「出ておいで~つくし~、一緒にお家に帰ろう~、つくし~つくし~」やっぱり無理か、、「つくし~、つくし~」、、、、

「つくし~」

「ピッ」

「つくし~」


「ピッ」

んんんん????
鳥はいっぱい鳴いているけれど、このタイミング、私の呼びかけに返事してない?

声のする方向に向かってもう一度呼んでみる。

「つくしー」「ピッ」

「つくしー」「ピッ」


絶対おる~!!!!


と思ったら、数メートル先にピョコっと姿を現した。シルバー色の鳥。こっちを見ている。近づく。農園の柵をガシガシのぼって姿を見せながら近づく。

くちばしが赤い!!つくしや~!!!!!!!!!!

いきなり近づくと飛んで逃げてしまうかもしれないので、少し離れたところから

「つくし、お家に帰ろうおいで」というと

ピュー!!って飛んできてぴょこっとわたしの腕に止まった。


みつかった!みつかった!なにこれ、なにこれ!?うれしいのと驚きとでちょっとわけわかんないんですけど。

カゴもなかったので、スタコラさっさと家に向かう。腕に乗ったまんまで無事にうちまで連れて帰ってきました。

なんという奇跡!!!!!

どこに向かって誰に向かってかわからないけれど、叫ばずにはいられない。夫と二人「ありがとうございます!!」

長くもあり短くもあった約4時間に及ぶ捜索。
その後の精神的、体力的疲労はご想像にお任せします。。


これが2022年1月4日に起こった我が家の一大事件でした。


奇跡の生還を果たしたつくし、溺愛されていることは言うまでもありません。

うんちをしてもそーかそーか、と許してもらえてます。


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ちなみにマンションお掃除おじさんに話たら「そりゃすごいわ~信じられんわぁ~」って。

見えない力、こんなにもわかりやすく経験したのははじめてでした。

逃がしてしまっても数日後に見つかったり、警察に届け出を出したり、保護されていたりすることもあるそうなので、もし同じようなことが起こったら可能性を信じて探してみて欲しいと思います。

ありがとうございました。

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