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病気になったから気づけた。大人の健康レシピ【マインド編】

32歳のとき、貧血で転倒し前歯を折る大ケガをした。気が乗らない誘いを断れず、自分もクタクタなのに「ああ、でも彼女の悩み相談、聞いてあげなきゃ」と、ナゾの責任感から仕事帰り向かった飲み屋のトイレでの出来事…。
紫色に腫れ上がった唇をマスクで隠し、翌々日からは出張へ。
今思えば「ねぇあなた、ムリしてますよ。生き方、間違ってますよ〜」のサインだったんだけど、それを無視して走り続けた。

すると今度は婦人科検診に引っかかり、34歳で子宮頸部異形成と診断され、「放っておくと50%の確率でがんになる」と言われ手術をした。
幸いにもこのとき、目が覚めたんですね。「こんなに頑張って生きてるのに、仕事もプライベートも全然うまくいかないし、おまけに病気やケガするなんて…何かがおかしい、何かが間違っている!」と気づいた。

そこから、それまでとは全部逆をとって生きてみた。まずはとにかく体を無理させないでラクをとる、そして嫌なことはやめる、と振り切った。

すると何が起きたかというと、徐々に幸せ度合いが増してきて、42歳の今、一番心身が健康だと感じます。私なりの大人の健康レシピ【マインド編】。よかったらのぞいていってください。西洋医学的な根拠に基づいたことは論じていないので、その点はご了承くださいね。


体のラク、快適さを第一優先。

体がラクで快適さを感じられていることは、心身の健康にとってベースになるものだと信じてます。この原体験になったのは、満員電車を避けるためにタクシー通勤をしてみたこと。
2週間の入院生活+2週間の自宅療養を経て職場復帰したとき、強烈に思った、「満員電車に乗りたくない」。

当時の職場には渋谷経由で通勤しており、ぎゅうぎゅうの満員電車、独特のにおいの不快さ、乗り換え時の殺伐とした雰囲気に、朝から体も気持ちもヘトヘトだった。「だけど、みんなそうしてるんだから」と我慢してきたけど、「病気や事故で明日死ぬかもしれないのに、なんで朝からこんなに我慢して生きてるんだろ」って、急にバカらしく思えた。

「じゃあ、どんな通勤だったらいいの?」と自分にたずねると、(それ以前は"自分にたずねる"ということをしたことがなかった)「タクシーで通勤途中の駅まで行けたら最高。その駅からなら、職場最寄駅まで電車で座れる!」という答えが返ってきた。

目的地まではタクシーで1,150円、高い。でも出せないわけじゃない。「いやいや、平社員がタクシー通勤なんて」「やっぱりお金がもったいない」「万一会社の人に見られたら、(悪い意味で)噂される」と3日くらい悩んだ。

葛藤したものの、やっぱりそれをしてみたくて、思いきってタクシーで通勤に踏み切った。
そして…タクシーの窓から見えた朝の空は、すばらしくまぶしかった!私生きてるんだー!って感じがした。

シートに背をつけてゆったりと座り、重たいバッグは膝の上じゃなく横に置き、(とことん体がラクを感じられる選択を。)窓の景色を眺めながら幸せを感じられていることに、涙が出るほど感動した。そしてノートを開き、そのときの気分や、その日1日の意図を書き記す。
「今朝もタクシーすぐ来て最高!今日もスムーズに仕事がおわる1日になる気がする。◯さんとの打ち合わせも円滑に進むし、△の資料も目処がつく。怖いことは何もないよ〜」
そうやって体をラクに、気持ちを整えてから出社すると現実に仕事がスムーズだった、例外なく。

体がラクだと気持ちも整うことを体感したので、当時大嫌いだった出張へ行く時も、差額を払って新幹線のグリーン車に乗ってみた。
苦痛が半減し、体をラクさせることでこんなにも気持ちまで違うのかと、そして気持ちが違うと現実で体験することも全く違ってくる(心地いい現実がやってくる)と知れた、貴重な体験。(私が出産したとき母乳ではなくミルク育児をはじめた理由もこれが大きい)

タクシー通勤に慣れた頃、ふと「タクシーもいいけど、朝からウォーキングできたらいいかも」と思いついた。退院から1ヶ月ほど経ち、朝歩こうと思うほどに体力も気力も蓄えたれたのだと思う。

朝40分くらい早く家を出て、タクシーで降りていた駅まで徒歩通勤に切り替えた。
季節はちょうど秋、朝から体を動かしている自分を「私イケてる」と褒めつつ、空や道端の木々や草花を眺めながら歩いた。
タクシーからウォーキングに切り替えたのが、「お金がもったいないから」ではなく、「歩いたら気持ちよさそう」という理由で選べたことが嬉しかったです。
ただ、ウォーキング通勤だとノートは書けないから、会社の最寄りのドトールに寄ってわずか5分でもノートの時間をとり、気持ちを整えてから出勤していたなぁ。

今も常に気をつけているのは、寒さ、体の冷えを我慢しないこと。体が冷えるとイライラしやすくなったり悲しくなったりしやすい。
自宅で仕事をしている時は、冷えてるな〜と思ったらちょっと面倒でも足湯をする。それだけで全然体も心もふわっと変わる。昔はカフェやレストランでエアコンが効きすぎていても我慢してた。でも今は、「席を変えていただけませんか?」「少しエアコンが寒いのですが…」と、アクションを起こします。快適な環境で過ごすって、仕事するにも遊ぶにも本当に大事だと実感します。

イヤなことをやめていく。(断り方には気をつけて)

この頃から、イヤなこと、自分には重い、無理だと思うことを「無理です」と言うようになった。
イヤな仕事はしなくていいいようにする、会いたくない人とは会わない、心が弾まない集まりには参加しない。そんなことしてると、誰かが困ると思いますか?私はずっとそう思ってました。だから任されたことは責任をもってやらなきゃ、と思ってそうしてきた。
だけど、”任されてしまう前に断る”ということを学んだんです。

人にはそれぞれ適材適所があって、仮に私が自分に向いていない、嫌だと感じるところに留まっていると、本来そこで役割を果たす人の”席”を奪っていることになる。
つまり、イヤなことをし続ける、イヤな場所に留まり続けるのは、私のためにならないばかりか、それをしたい誰かの役割を奪っているのだと知りました。

ただ、なにごともそうなんですが、断り方、伝え方には注意が必要。「ありがたいお話ですが〜」「状況はよく理解できるのですが〜」「必要性は私も感じるのですが〜」+「申し訳ありませんが、できかねます。受けかねます」。いわゆるクッション言葉で相手の気持ちを受け取ってから、誠実に断ることの大事さを、あらためて学びました。

会社員から個人事業主になった今も、なんでもかんでもYes!とはいわないように気をつけています。

人間関係を整理する。

予定があればあるほど素晴らしいと思ってました。私の手帳は、平日の夜も土日も予定がびっしりで、それが幸せだと思ってた。週末は2〜3個、予定を掛け持ちするのが「普通」だった。

でも、少しずつ人間関係を最適化していきました。連絡を取り続けたくない相手から連絡がきたら、返信しない。私はよく「聞き上手」だと言われてきたので、「親身に聞いてあげなければ」「何かよいアドバイスをしたい」と思っていて、だからいろんな人からいろんなお誘いがあった。
「この人と会うといつも疲れちゃうんだよなぁ」と思っていても、頼られることに一種の喜びも感じていたから、断れなかったのです。

でも、本当に一番大事な人の声を聞けてる?一番大事なのは自分自身だよ。
「そんなことしたくないよ〜」って泣いてる自分を我慢させて人に会いにいく、長電話に付き合う。そんな人生をやめて本当によかったなぁと思う。

先日も、旧友から数年振りに連絡がきた。返信したら「久々に会わない?」って流れになることが予想できたので、私は心を鬼にして無視しました。
彼女の幸せは願ってる。だけど、今大事にしたい人間関係を大事にするために、優先順位の低い人間関係はそっと横に置かせていただいています。これも結果的には、お互いのためになっていると信じてるので。

そういえば今年、私宛てに届いた年賀状は4枚だった。親戚が喪中だったというのも一因だけど、「それにしても、えっ?こんなに少なくなった?」って驚いた。かつては数十枚、少なくとも十数枚は、人とやりとりしていた年賀状。「こんなに少なくて、私、大丈夫なんだろうか?」と反射的に思った。

だけど、そうだそうだ、私、年賀状が嫌で、数年かけて減らしてきたんだった。
「ああ、これが結果なのだ」と受け止めたら、急に羽が生えたように軽い気持ちになりました。

ほんとうに好きな、心が喜ぶことをする。 ※仕事とは全く関連のないこと

踊ることが好きだった。中学の頃はヒップホップ、20代ではベリーダンス、30代ではバーレスクを習った。
だけど出産後、スタジオに行くための往復の時間や着替えとか諸々の面倒さを考えると腰が重く、かといってオンラインレッスンを受けようかと考えてもワクワクしなくて、踊りたい気持ちを封印してきました。

だけど最近、「本当にしたいことは?」と自分に問いかけた時、やっぱり「踊りたい!」と。そこでYouTubeで楽しくできそうなものを探して見つけた。
ダントラのRyoさんという方のチャンネルで、BLACKPINKの曲に合わせて踊ってるんだけど、この時間が最高に楽しくて、自分でエネルギーを自家発電できている感じ!


たとえば、好きなものを食べるとか好きな作家の小説を読むのはエネルギーを「もらっている」感じがする。
一方、私にとって踊るということは、自分の中からエネルギーが生み出され、そのエネルギーが身体中を駆け巡っているのを体感できる唯一無二の遊び。それに気づいたんですよね。

歌も好きなので去年くらいから歌ってるけれど、私の"ど真ん中に好き"なことは、踊ることだったと気づけた喜び。

”ほんとうに好きなこと”って人によって違いますが、ポイントは、仕事にまったく関係ないこと、という点でしょうか。私の場合書くことが好きだけど、それは仕事でもあるので純粋な喜び、Joy!とはちょっと違う。
私たちは楽しむために生まれてきたのだから、それを叶えられていたら自然と心身が健康でいられるはず。と信じてます。

ダンス好きな方!一緒に踊ろ♪

以上が、私が病気になったから気づけた、大人の健康レシピ【マインド編】。

40代を迎えて…具体的には42歳になった頃、「老けたなぁ」ってちょっと落ち込んだ時期がありました。30代はまだまだ若いと感じてたけど、急に老いを感じたというか。そこからはじめた行動など含め、次回は【行動編】を挙げてみようかなと。
ここまで読んでくださったあなたに、何かわずかでも参考になることがありますように。
ありがとうございます!ではまた〜。

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