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やべぇパスタ屋でバイトしてた話

※2020年に書いて非公開にしてたやつ
※読み返したら割とおもろかったから手直しして載せる


画像はバイトとは全く関係ない。
お気に入りの「ハーゲンダッツ きなこ黒みつ」

さて、常に金欠なあやなしのバイト経験は2つ。

個人経営のパスタ屋(ホール)と塾講師

一時期掛け持ちしてたりもしたけど、今はパスタ屋は辞めて、塾講師のみ。

※2023年 追記:未だに塾講はやってる今の校舎まじクソ


個人経営のパスタ屋はバイト先としては決してブラックではなかったけど、ツッコミどころ満載のパラダイスだったので、今回は今一度、振り返ってまとめてみたい。

【お店の予備知識】

・駅から徒歩10分
・無駄にデカめの駐車場完備
・座席数50席くらい
・値段:パスタ単品¥850~¥1100
            ピザ、グラタンなど単品¥900~¥1100
            サラダ、ドリンク、メイン、デザートセット
¥1400
            上のセットに前菜をつけると¥2400
            (全て税抜き、その他一品料理等あり)
・お店の写真を見せると誰もが
 「わぁ、綺麗なお店だね!」と言う店構え
・店内はオープンキッチンになっている
・客層はお金持ちそうなおばさま、おじさまが多い
・親子三世代で食べに来たりする
・割と繁盛していて、週末はとても忙しい
・外面は良いが、実際は引くほどにどケチ精神

1.食材の闇

ボンゴレビアンコとはアサリのオリーブオイルベースのスパゲッティのことである。(知ってるわ)

言うまでもなく、アサリがメインのスパゲッティなんだけど、とにかくあのパスタ屋はケチなので、基本的にいかにして原価を安くするかしか考えてない。

ボンゴレビアンコ1皿につき
真空パックの殻付きアサリ 5つ
冷凍の身だけのアサリ 8つ

全部、元々死んどるやないか。

何がいやらしいって、全てを真空パックの殻付きアサリにせずに、殻付きアサリを使うのは数個にして、後の残りはさらに安い冷凍の剥きアサリを使っているところ。

パッと見、全てのアサリが殻付きなように見える仕様
(いや、見えんわ)

面白いのは冷凍のアサリって冷凍されているからか普通の生きているアサリよりも味が濃かったりもする。
まかないが無料だったので何回か食べたことあるけど、ちょっと体に悪そうな美味しさがあって旨い。
添加物とかも入ってんだろな、あの冷凍アサリ。
あれを冷凍だと気付いていない客の舌が心配だ~🤟

ついでに、一緒に使われているマッシュルームはカットされたマッシュルーム缶を使っている。

ここまで徹底された非常食のようなボンゴレビアンコも珍しい。
しばらく食材の流通が途絶えたとしても、あそこのパスタ屋ではボンゴレビアンコが食えるだろう。

さらに、月替わりの季節のパスタというものも存在するのだが、ある冬の時期のパスタがズワイガニのクリームパスタだった。

オーダーを通す時に、オープンキッチンの中がガッツリ見える。
さて、ズワイガニのクリームパスタのオーダーを通すと、料理長兼店長、そそくさと冷凍庫から業務スーパーで買えそうな冷凍ズワイガニの剥き身の大袋を取り出して電子レンジへ。

真夏でも作れるやろ、そのパスタ。
季節のパスタってどういう意味で言うてんねん。 

それにしても冷凍食材が多いので、オープンキッチンから小皿に冷凍食材をカラカラ入れる音とそれを電子レンジに入れてチンする音が鳴り止まない。
客の席まで絶対聞こえてる。
冷凍であることをオープンにするためにオープンキッチンにしてんの?笑笑

グラタンやピザに使用する魚介、パスタの中に入っているブロッコリー等も冷凍。
鶏のイタリアン風唐揚げのソースを絡める前の唐揚げも業務用の味付き冷凍唐揚げを使用。
ラビオリ(具入りパスタ)は見た目、平べったい餃子のような物なのだが、もちろん冷凍。

冷凍安い‼️
冷凍長持ち‼️
冷凍バンザイ‼️

そりゃ儲かるわな。

2.ドリンクの闇

私はホールだったから、オーダー、料理運び、ドリンクの用意を主な仕事として行っていた。

ドリンクメニューにオレンジジュースが2種類ある。

普通のオレンジジュース
ブラッドオレンジジュース

それぞれ色も違うし値段も違うんだけど、注文する時にお客さんが「ブラッドオレンジジュース」のことを「オレンジジュース」と言い間違えてしまうことが多々あった。

その日も、オレンジジュースと言われたのでただのオレンジジュースを持っていったら、
「ブラッドオレンジのつもりで注文した」
と言われてしまった。

私がすごすごと引き返して、その旨をホールの責任者(40代社員)に伝えると、「チッ」と舌打ちをして、私が持って帰ってきたオレンジジュースから氷だけを捨て、もう一度、1Lのパックの中に戻した

えっえええ……それ、氷……えええ……

そのオレンジジュースはスジャータの1リットルパックのオレンジジュースで、大量購入しているから本当に大した値段では無い。
そのオレンジジュースにデカい氷を4個も入れて1杯380円+税で売ってぼろ儲けしているというのに、オーダーミスで戻ってきた1杯ごときでそんな……

しかも、1度氷が入ったジュースから氷ほじくり出してパックに戻すって信じられん。

ケチにも程がある。ドン引き。

ケチと言えば、またある日、私がドリンクを準備していたら、横からそれを見て、

「氷、ちゃんと大きいの選んで入れてね」

いやいやもうせこすぎるって、さすがに笑笑

ドリンクの話はまだある。
腐ってもイタリア料理のお店なので、ワインがメニューにある。そのワインの話。

その日、赤のグラスワインを注文されたので、準備しに行ったら、少し足らなかった。
ホールの責任者(40代社員)に「新しい赤、開けますね〜」と言うと、「あ、ちょっと待って」と言われた。彼はおもむろに、違う銘柄の赤ワインを冷蔵庫から取り出すと、

「これ、混ぜときゃいいから」

…………!!!(言葉にならない悲鳴)

目の前のグラスで安物のワイン2種類がブレンドされていく……!!
「エッ、コレ、イインデスカッ?!」
「はい、これ持ってって」
「ファーーー(はい)」

美味しそうに客は謎のブレンドワインを飲んでいた。

3.従業員の闇

バイトの女の子2人が就職するためバイトを辞めることになり、送別会が開かれた。
会場は駅前の居酒屋。安い飲み放題プランだった。
別に良いんだけど、普段イキったイタリア料理の店やってんのに、送別会は安い大衆居酒屋飲み放題コースって結構おもろい。
社員の舌のバカさ、ケチさがよく分かる。

そこに1人来ていない社員がいた。

彼はコミュニケーションをとるのが下手でかつ少し鈍臭い人でキッチン担当だった。
決して悪い人では無いのだが、如何せんミスが多いので店長やホール責任者からイライラされることが多かった。

「これ持ってきとけって言っただろ、馬鹿!」
「おい!これなんだよ!」
「何やってんだよ!」

普段から店長等に暴言を吐かれていて、見ていて怖かった。

ともかく、誘われていないのか、誘われたけど断ったのかそこは分からないが、彼は送別会には来ていなかった。
送別会の中盤、彼の話題になった。

「あいつ、ちょっとおかしいんだよ。うちに来る前は【某大手衣料品販売店】で働いてたみたいなんだけど、あんなんで接客とか出来るわけねぇし」

「あいつの腕見たら、根性焼きとかリスカの痕がやべぇの。過去に色々あってそれであんな感じになったんかな笑」

40過ぎたおっさんが突然、社員の悪口を言い始め、ヘラヘラと馬鹿にしたような笑い方をするもんだから聞いてられないし見てられなかった。

私がバイトのシフトに入っていなかった時に1度、ホールの責任者の社員がキレて、彼の尻を蹴り飛ばしたという話も蹴り飛ばした本人が笑いながら言っていた。

その後も、延々と続く彼の悪口。

私や、今回辞める2人のバイトの女の子、パートの奥様達もヘラヘラ笑っていた。私は正直、ドン引きしていたけど、他の人達は本気で笑っていたんだろうか。
ここには書けないような人格否定発言等もあり、ともかく、散々そんな聞き苦しい悪口を撒き散らした後、そろそろ送別会がお開きに。

さて、店長の締めの挨拶。

「君たち2人はまだ若いのに、しっかり将来の事を考えて来年度から社会に出ていく。本当に凄いと思う。俺が君たちの年齢の時はそんな具体的な夢なんてうんぬんかんぬんこのバイトの経験はきっと今後の君たちの将来にも役に立つと思うから自信を持って欲しい」

いや、どの口が言うとんねん。

散々、いい歳したおっさんの聞き苦しい悪口を言う姿を見せといて、よくその挨拶出来たな。
こんな大人になるなよってことか?
プロフェッショナル反面教師すっご‼️

4.究極のドケチ

キッチン担当だった若手のイケメン社員が辞めることになった。
私はそのイケメンは人間的には好きでも嫌いでもなかったけど、目の保養にはなっていたので少し残念だった。

イケメンが辞める1ヶ月ほど前にホールの責任者に呼ばれた。

「あやなし、500円ある?」
「へ?500円?」
「いや、A(イケメン)が辞めるからさ、何かプレゼントしたいんだけど。あやなしも500円払って欲しい

いや、なんかそれ、違うくないか???

別にイケメンに500円払うのが嫌とかそんなこともないし、500円ごときでどうとも思わないが、

1.「500円ある?」という質問の仕方
2.プレゼントをすると勝手に決めて、断れない形で    
   社員でもないバイトから500円徴収する

この2点がとても気になったし、ムカついた。
言ってしまえば、私はここにお金を稼ぎに来ているわけで金を払いに来ているわけではない。
社員1人が辞めるから、バイトも500円くらい払うのが当然みたいな態度が腹が立つ。

まぁ、そのホールの責任者に対しては色々腹が立ったが、実際イケメンは目の保養になったし、色々お話もしてくれたので500円は快く払った。

だが、話はこれで終わらなかった。
その500円徴収から1週間後のこと。
また、ホールの責任者から話しかけられた。

「あやなし、イヤホンって使う?」
「イヤホン?使いますね」
「いや、Aにイヤホンプレゼントしようかと思ってさ。最近の若い子なら喜ぶかなって」
「イヤホン、いいですね!喜ぶと思いますよ」
「AmazonでAirPods?調べたら結構な値段したからびっくりしたわ」
「あ〜まぁ結構しますよね……」

もしイケメンがイヤホンを使わない人(音楽を聴かない人)だったとしてもAirPodsの新品なら高く売れるだろうし、どっちにしろいいプレゼントになるなと私はこの時点で考えていた。

「うん、だから5000円でAirPodsに似てるやつがあったからそれにしたわ。どこの会社かよく分からなかったけど、保証書はついてるみたいだから大丈夫だろ」

は?

プレゼントなのに正規品じゃないのか?

5000円のイヤホン??やっっっっす!!!!
もし、イヤホンを既に持ってたとしたら元々持ってるイヤホンの方が高い可能性あるけど。

しかも、4年も正社員として働いて、送り出すときのプレゼントが5000円???部活か何かですか?

てか、私、10分の1も払ってることになんの?
他の大人はいくら払ってんの?

ほんま何言ってんのこいつ……

「あぁ〜そうなんですねぇ〜……でも、正規品よりは壊れやすいかもしれないですね?」

あやなしは色んな暴言を飲み込み、遠回しに言った。

「ははっ、まぁそりゃそうかもしれないけど。壊れたら自分でまた買ってって感じだわ」

震えた。

イケメンは顔が良いだけではなくて、仕事もよく出来た。手際が良くて、とてもよく働いていた。

4年間という期間が短いか長いかは分からないけど、一緒に働いてきて最後に送り出すときの気持ちがそれって、どうかしてると思う。


その頃には既に塾講のバイトも始めていたあやなし。

こんなところ、早く辞めよう。

この時、心からそう決心したのだった。

5. まとめ

まだまだネタはあったような気がするけど、思い出せない笑

色々ボロくそ書いたけど、結論として、パスタ屋のバイトはやって良かった。

飲食のバイトは1度はしてみたかったし、飲食の店員の立場になったから分かることもあって、いい経験になった。

塾講師のバイトの方の話もまた気が向いたら書きたいなぁ。。

※2023年 追記:今の塾講バイトの校舎も色々ヤバい

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