早期英語教育について。

みなさま、こんにちは☆コワーキングスペースで運営のお手伝いをする傍ら、普段は教育現場で英語を教えています。そんな毎日を送る中で思うことを今日は書いてみました。

コロナで世界が大変な2020年4月から日本の学習指導要領が大きく変更しました。2020年を起点に段階的に今も変更途中です。英語教育に関しては、大きく小学校中学年(3,4年生)から音楽やチャンクなどを使い英語に楽しく触れることを目的として、小学校高学年(5,6年生)からもう少しステップアップして会話表現を学ぶようになります。

小学校高学年の内容は、私たちが中学校で学んでいたものが少し早めにスタートしていると思っていただけたらザックリですが分かりやすいかと思います。詳しい変更点が気になる方は、「学習指導要領」で検索したら出てきます。

私は現在、大学と専門学校で英会話の授業を受け持っています。もちろんこの子たちは、2020年時点で小学生のはずがないので旧学習指導要領対象者ではあるのですが、一部の小学校では外国から先生が来て英語の授業を受けたりしている世代です。30代の私の時代はもちろん小学校で英語はなかったし、大学センター試験でリスニングが初めて導入された年で、付け焼刃でリスニングをさせられた記憶があります。あのとき、めちゃくちゃ機材トラブル多かったですよね。笑

今回、ポイントとして何を伝えたいかというと「早くから英語を学んだところで、英語を話せるわけではない」ということ。ここってイコールじゃないなと現場にいて強く思うので、多くの大人たちに理解してほしい。

リスニングに関しては、6歳までにきちんとしておかないとキレイな発音ができない、など諸説ありますが、個人的には何歳になってからでもキレイな発音はできると思います。ただ、大人の皆さんであればよく分かると思いますが、若いときに出来てたことが思ったより時間かかるようになってしまったことってありませんか?それと同じで、英語もキレイな発音を習得するのに時間がかかることはあるかと思います。

その時間のかかることを恐れて、早くから英語を学ぶカリキュラムに変更しているのだろうなということは理解できるのですが、そのせいで、英語を嫌いになってしまっている子の多さが見えていないことが一番恐ろしいなと思っています。

メディアで取り上げられるのは、いつも「平均以上に凄い」子たちです。そんな子が一言、「小さいころから英語やってました」なんて言いながらペラペラと英語を話している姿を見てしまうと、「やっぱり早くしなきゃ!」と思うのも仕方がないでしょう。ですが、実際に現場にいると、英語嫌いな多くの子たちが幼少期から英語を学んでいたりします。

先日行った大学ですと、対象学生200人くらいがいる学部の授業に対して、英会話の授業を希望したのは約20人未満です。この割合は、他の学校を見ていても結構正確かなと思います。それほどまでに、英語嫌いの学生たちが存在していることを知ってほしいなと思います。

お近くの台湾ですと、日本で学習指導要領を大幅変更した2020年に「2030年バイリンガル国家計画」を発表しています。2030年までに英語とのバイリンガルを目指す目的ですが、「台湾 英語 留学」などのキーワードで調べると、台湾の大学でフル英語で卒業までできるほどに、英語での授業科目が充実していたりと本格さが違うなと感じます。(もちろん台湾国内にいると、それはそれで問題点が多々あるのだとおもうけれど)。でも日本の大学で、フル英語で入学してから卒業まで単位数は賄えないですもんね。そんな大学が一つもないことからも差は感じられるのではないのでしょうか。

27歳から半年で英語を習得した私個人の意見としては、英語を話せるようになる=若さ、ではないです。「何を話したいか」。これがしっかりとしていると、何歳になっても英語を話せるようになります。ぜひ、早期英語教育をお考えの方は、ここを一度よくお子さんと話してから始めてほしいなと思います。残念ながら一度嫌いになったものは、簡単には好きになることって難しいので。

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