憧れの第九とわたし。
ついに始まった。
この日をまだかまだかとずっと楽しみにしていた。
一万人の第九。
練習が、ついに始まった。
毎年年末に佐渡さんが指揮を振って、テレビでも放送される、サントリー主催の一万人の第九。
わたしは、これにずっと憧れていていた。
1曲を1万人で歌う。
そんな壮大で素敵なイベント、世界中どこを探してもここにしかない。
音楽とともに育った
わたしは、昔から音楽が好きだ。
小さい頃の好きなテレビ番組は「題名のない音楽会」だった。
初めてサンタさんにお願いしたプレゼントは、オカリナだった。
小学生の頃から、毎年交響楽団のクラシックコンサートを聴きに行くことが楽しみだった。
オカリナ、カスタネット、ピアニカ、ハーモニカ、ピアノ、リコーダー、三線、大正琴、ギター、ウクレレetc
今までたくさんの楽器に触れてきた。
小学生から始めたピアノは今も続けていているし、大学生から始めたアカペラも今は社会人グループに所属して活動を続けている。
音楽は、わたしの人生の中でいつもそばにあって、気がつけば切っても切れない大切なものになっていた。
一万人の第九
第九を初めて聴いたのはいつだったのか、もう覚えていない。それくらい、有名な曲だってことは、わたしが言わなくてもみんな知ってる。
そんな第九を身近に感じたのは今から数年前。
お付き合いしている彼のお母さんが合唱団で歌う、第九のコンサートにお呼ばれしたこと。
あの日、初めて聴いた生の第九。大合唱の勢い。思わず鳥肌が立ったことを、わたしは今でも覚えている。
「わたしもあそこに立ちたい」
気がつけば、そんなことを思っていた。
憧れを憧れのままでおいておくなんて、もったいない。
そう思って応募した、サントリーの一万人の第九。運良く抽選にも通り、無事に初回の練習を迎えた。
憧れを抱いたあの曲を歌う。
始まる前からわくわくとドキドキで胸がいっぱいだった。
こんなに高音を出すのは高校生の時に歌ったハレルヤ以来だなとか、大学で学んだドイツ語の知識が初めて活かされる時が来たなとか、そんなどうでもいいことを考えつつも、楽しい音楽の時間はあっという間に過ぎた。
これからどんな風に仕上がっていくのだろう。
どんな風景が待っているのだろう。
期待に胸を膨らませながら、きっとわたしはこれからもレッスンに通う。
年末の本番までは、きっと一瞬で過ぎてしまうだろう。
だから、憧れだった第九を歌っている今を、しっかり噛み締めたい。
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