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大事なことほどおもしろく

私が代表を務める「株式会社ことの葉舎」。2007年に個人事業「ことの葉舎」を始め、10年目に法人化しました。

名前の通り、言葉を扱う執筆から業務を始めて、企画編集、デザイン、撮影、文字起こし等、言葉を発信する媒体のあらゆる業務を行うようになりました。

言葉は社会集団のコミュニケーションツール

言葉は、社会を形成して暮らす人間が、集団を保つためにコミュニケーションを行うときの、人間特有の重要なツールです。

また、情報誌や新聞、ネットを通して、ある場所から多くの個人へ情報を伝える役割もしますし、集積した知恵を世代を超えて伝えてもいます。

言葉は情報伝達ツール・感情にも訴える

言葉は伝達ツールとしても重要です。新聞などでニュースを伝えるのはもちろん、誰かが発信した温かい言葉が伝わることで、心が癒やされることはたくさんあります。優しいエピソードや成功体験も、言葉があるから伝わります。音楽やアートの効能にも似ています。

一方で、ネットについてよくいわれますけれども、人を傷つけたり不安に陥れたりするのにも、言葉は使われます。傷つけようという意図がなくても、親切のつもりで言っても、傷つけてしまうことがある。諸刃の剣ですね。

世の中を見れば、不安材料が溢れている。リスクに備えるために、また退屈しないように、人間は危険なこと、不安材料に目がいきがちです。ですから、そういう言葉も溢れがちです。

企業として発するべき言葉

しかし、言葉を仕事にするときに、いいもの、大事なことを伝える言葉、癒やされる言葉、人や社会にプラスになる、わかりやすい言葉を伝えようというのが、ことの葉舎の仕事の在り方です。

会社は、社会に貢献し、必要とされなければ正しく継続できないものだと思います。ですから言葉を扱う会社が社会に役立つ情報を発信するのは当然ともいえます。

ゴシップに役割はあるものの

ゴシップも、ある意味では必要なのかもしれません。どんなにボランティアに精を出している人でも、一歩内面に踏み込んでみれば美しい気持ちばかりではない。過去に人を傷つけた経歴がある人もいます。そういう情報を受け取る人は、「退屈」をしのげるかもしれない。

そして、「結局あなたたちは、こういうゴシップが好きなんでしょう? 大きなゴシップを掲載したら完売したのが証拠じゃない」。と、みんな美しくはない、人間はみんな同じだ、と突きつけている気もして、ある意味それも一つの役割かもしれません。

ですが、同時に多くの人を傷つけることになり、今の時代はその傷がネットを通して、多くの人に広がっていく。

それで企業として利益が出て、税金を納めることができるのは社会貢献ですが、その反面多くの人が傷つき、「そんなことを大々的に報じなくても」とため息をつくような気持ちになることはマイナスで、いい在り方ではないように思います。

プロにしか書けない言葉

そして、言葉はほとんどの人が持つツールです。SNSで、いくらでも発信できます。「新しいお店があった」「おいしいものを見つけた」という情報は、一般的な国語力でも発信ができます。

言葉のプロたる会社は、プロにしか書けないことを、プロにしかできない書き方で。

プロにしか書けないことは、書けば責任が伴う大事なこと。
プロにしかできない書き方は、大事な情報を多くの読者が自然と受け取れること。読者が感心を持つ構成、トピック、分かりやすい書き方、ルールに則った文字言葉遣いが必要なのです。

それが「大事なことほど面白く」ということです。

言葉を大事に、大事なことほど面白くまとめ、伝えて成長していく企業でありたいと思います。

原田あやめ




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