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原始の女神の独り言



この宇宙が生まれたとき
私はたった一人だった

私の深い深い孤独は
虚無の中に少しずつ少しずつ
質量だけを発生させて
重い 重い 闇よりも濃い
藍色の小さな小さな珠となった

私はその珠を
長い 長い 永遠の次に長い
時間のなかで
ほどいて ゆるめ

すると宙(そら)は 虚空は透き通り
無数の星が またたき始めた

私に ようやく仲間ができた
遠い 遠い 仲間たちと
呼びかわすことはできないけれど
そのかわり

ごきげんよう
ごきげんよろしゅうと
今もこうして
目くばせし合う



読んでくださって本当にありがとうございます☆