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ピンクが紫に

この詩を書いた時は紫の花と勘違いしたのだが、実際にはピンクだとMarrayに指摘されたことを覚えている。ただ正直なところ、今だに花なのか葉っぱなのかわからない。

緑の葉と花の向こうにいるMarrayは焦点がぼんやりとして、僕からは意図的に姿をカモフラージュしているように見えた。それは、身体だけでは無く目に見えない心の傷を隠すかのように。

そして何かを口にしようとしている言葉は花で遮られ、前方に伸びる指は、救いと助けを求めているのに躊躇しているかのように指先を揃えている。それは目に見えない鎖に繋がれた者だけが知る、ある種の苦しみから逃れようとする最後のもがきに見えなくもなかった。

Marrayが何から解放されたがっていたのか。

DMMA02 ©2021AYA-MARC. | AYAM-ARTSPACE

紫がからだを覆い
緑が傷跡を隠す
わたしを癒して
わたしを解放して

写真は言葉を伝えることができない。だから自分が代弁者になったつもりで、想像する、いや、それは想像よりも直感に近い感情や思いを詩にしていたつもりだ。とは言え、自分の中で詩を書いている意識は、この時点ではまだない。インスタグラムで投稿したAYA-MARC.第2弾の作品

文:河野 洋







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